布巻 峻介
日本代表選手紹介
タックル、ジャッカルが武器。戦術眼、スキルも長けたFL
コカ・コーラの選手だった父親の影響もあり、4歳からラグビーを始め、東福岡高校時代は1年から花園に出場。当時はSO(スタンドオフ)や、CTB(センター)といったBK(バックス)として活躍し、2連覇に大きく貢献した。2年ながら高校日本代表にも選出され、7人制ラグビーの日本選抜にも選ばれた。また、早稲田大学に進学後もU20日本代表、チームでは副将として活躍を見せた。
大学3年時から「自分が生きる」と、BKからFLに転向した。そして2015年にパナソニックへ入ると、その活躍が認められ、ジェイミー・ジャパンになった2016年秋に初キャップを得た。その後も代表やサンウルブズで、運動量やタックル、ジャッカルでアピールを続けたが、2019年ワールドカップ出場は叶わなかった。2020年は悩んだ末に、トップリーグではなくサンウルブズ入りを選択し、コロナの中断まで中心の1人としてチームを引っ張った。
リーグワンでは昨季10試合に出場し、埼玉パナソニックワイルドナイツが初代王者になるのに貢献した。春の日本代表候補メンバーには入っていなかったが、コンディション不良の選手が増えたため、フランス代表戦前に追加招集された。身長178cmと決して身体は大きくないが、タックルやジャッカルを武器とし、BKの選手だっただけにパス、キックも上手いラグビーセンス溢れる選手だ。持ち味を発揮して2023年ワールドカップ出場を目指す。
◆世界のラグビーに精通している大のラグビー好きとして知られる。WTB(ウイング)松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)は同期で、高校2年で一緒に高校日本代表へ選出。父親の影響で子どもの頃は「コカ・コーラの選手になりたい!」と思っていたという。コーヒーが好きで、エスプレッソマシーンなどで自らコーヒーを作って飲むこともあるという。試合前のルーティンは掃除。双子のパパである。
TEXT by 斉藤健仁
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