ラグビー用語集
ラグビー用語集
あ行
アクシデンタルオフサイド
ボールを持ったプレーヤーが自分より前にいる味方のプレーヤーにぶつかり、偶然に起こったオフサイド。その場所から相手ボールのスクラムで再開。
アドバンテージ
反則された位置よりも地域的、状況的に、反則された方が有利とレフリーによって判断された場合、試合を止めずにそのままプレーを続行すること。その後、反則されたチームが不利になると、遡って反則を適用する。
アドバンテージオーバー
アドバンテージをもらったチームがそのまま攻め続け、有利になり、反則を適用しなくてもいいと審判が判断すること。この掛け声で、アドバンテージは解消される。
アップアンドアンダー
高いキックを蹴って、ボールをキャッチしようとする相手にプレッシャーをかけてボールを獲得し、再び、攻撃する戦術。キックアンドラッシュとも言う。
アーリーエンゲージ
スクラムでレフリーの「セット」のコールより先にスクラムを組む反則。相手にフリーキックが与えられる。
アーリープッシュ
スクラムでボールが投げ入れられる前に相手を押す反則。相手にフリーキックが与えられる。
アーリータックル
相手がボールを持つ前にタックルする反則。ペナルティキックが与えられる。
アンストラクチャー
ターンオーバーや相手のミスなど、攻守が入れ替わった直後で型が整っていない状況を指す。アンストラクチャーからのアタックは大きなチャンスとなるため、それぞれの選手の判断力が重要となる。
イエローカード
悪質な反則や繰り返しの反則に対して出され、10分間の退場処分(シンビン)が課せられる。
イリーガルホイール
スクラムを故意に回す反則、相手チームにペナルティキックが与えられる。
インゴール
ゴールラインとデッドボールラインの間のスペース。相手陣のここにボールをグラウディングすればトライとなる。自陣のインゴールに自分たちでボールを持ち込みグラウンディングした場合は相手ボールの5mスクラムで再開される。
インジュアリータイム
プレーヤーのケガの治療などにより試合を止めている時間。
インターセプト
相手のパスを途中で奪うこと。大きなチャンスになる。
インテンショナルノックオン
故意にボールをはたき落とすなど、意図的にノックオンをすることで相手のプレーの継続を妨害すること。相手にペナルティキックが与えられる。また、この反則がなければトライになったと判断された場合は、ペナルティトライが与えられる場合も。
HIA(Head Injury Assessment)
脳振盪の疑いのある選手を一時退出させ、専門家により脳振盪を確認すること。退出した選手を診察する間、最大10分間は一時交替の選手が出場可能。
ウィング(WTB)
バックスのポジションで正式にはウィング・スリークォーターバックス。トライを取ることが大きな仕事。背番号は11・14番。
オーバーザトップ
ラックで、相手側に倒れこんでボールが出るのを妨げる反則。相手チームにペナルティキックが与えられる。
オフサイド
ボールのある位置より前からプレーに関与した場合の反則。相手チームにペナルティキックが与えられる。
オブストラクション
ボールを持っていない相手プレーヤーを妨害する反則。相手チームにペナルティキックが与えられる。
オフロードパス
タックルを受けながら行うパス。
オープンサイド
スクラム、ラックなどの密集からタッチラインまでの距離の長い方のサイド。短い方をブラインドサイドという。
オンサイド
ボールを持っているプレーヤーより後ろでプレーに参加できる位置。
か行
キックオフ
競技を始めるプレーでハーフウェイラインの中央から敵陣にボールを蹴り込む。キックオフされたボールが相手の10mラインまで届かないと、もう1度蹴り直すか、相手ボールのセンタースクラムとなる。
キックパス
足で蹴るパス。前に蹴ることができ、手のパスでは届かない距離を通すことができる。キックを蹴る方(主にスタンドオフ)と、受ける側(WTBなど)との意思疎通が大事。
キャップ
テストマッチ(国代表同士の国際試合)でプレーした証。元々、選手を区別するために帽子を被っていたことから始まり、その後、代表に選ばれると帽子が与えられるようになったことに由来している。
ギャップ
ディフェンスラインが整ってないことにより生まれるスペース、アタック側はそこを狙って攻める。
キャリーバック
自陣のインゴールにボールを持込み、グラウンディングすること。相手の5mスクラムで再開される。相手が持ち込んだボールをグラウンディングすると、ドロップアウトで再開される。
クイックスローイン
ボールがタッチラインから出た時、ラインアウトが形成される前にすばやくボールを投げ入れること。ただし、ボールが障害物などに当たっていない場合のみ可能で、タッチを割った地点より後方から投げ入れなければならない。
クラウチ
スクラムを組む時にレフリーが最初に発するコール。このコールでFW最前列の3人が腰を落とし、スクラムを組む体勢を取る。
グラウンディング
プレーヤーが持っているボールを地面につけること、または地面のボールを手や首から腰までのどこかの部分で押さえるように倒れ込むこと。
クラッシュ
ボールを持ったプレーヤーが縦に走り、意図的に相手に当たってポイントをつくること。FWやセンターがよく行う。
グラバーキック
地面を転がす短いキック。ゴロパンともいう。
ゲインライン
スクラム、ラインアウト、ラック、モールなどの中心から、ゴールラインと平行に仮想で引かれた線。このラインを越えることで前進したとされ「ゲインラインを突破した」などと使われる。
5mスクラム
ゴールラインから5mの場所で組むスクラム。キャリーバックや、トライが成立したか確認できない場合に行われる。
コラプシング
スクラム、モールを意図的に崩す反則。相手にペナルティキックが与えられる。
コンバージョンキック
トライを決めた後に得られるキック。トライ地点とタッチラインの平行線上から蹴る。入ると2点が追加される。ゴールキックともいう。
さ行
サンウルブズ
2016年から世界最高峰のリーグ「スーパーラグビー」に参加している日本を本拠地とするチーム。日本代表クラスの選手たちが参加。
ジャッカル
タックルで倒れた選手からボールを奪うプレー。ジャッカルが獲物を食べる様子に似ていることから、このプレーが上手い元豪州代表ジョージ・スミスの愛称が「ジャッカル」となり、さらにプレーの名前となった。
ショートラインアウト
フォワードの7人全員が参加せず、3~4人などで行われるラインアウト、少なくとも2人以上が必要となる。
ショルダーチャージ
肩や肘から相手にぶつかる危険なタックルで反則。相手にペナルティキックが与えられる。
シンビン
悪質、危険なプレーや反則を繰り返す選手を10分間、一時退場させること。その選手にイエローカードが提示される。
スクラム
ノックオンやスローフォワードなど軽い反則の後で試合が再開される際に行われるプレー。両チームのフォワード8人同士がレフェリーの3つのコールでスクラムを組む。「クラウチ」で身をかがめ、「バインド」で相手と組み合い、「セット」でスクラムが始まる。
スクラムハーフ(SH)
バックスのポジションでフォワードからボールをバックスへ供給する。スタンドオフとともにハーフバックスとも言われる。背番号は9番。
スタンドオフ(SO)
バックスのポジションで司令塔の役割。スクラムハーフとともにハーフバックスとも言われる。背番号は10番。
ストラクチャー
攻撃や守備で陣形が整った状態。逆に陣形が整っていない状態をアンストラクチャーと呼ぶ。
スローフォワード
ボールを前に投げてしまう反則。相手のスクラムで試合再開。
スローワー
ラインアウトでボールを投げ入れるプレーヤー。誰が行ってもいいがフッカーが務めることが多い。
スワーブ
弧を描くようにディフェンダーの外側をかわしていくプレー。
セット
スクラムの際、審判が発する3つのコールの最後。このコールでスクラムが組まれる。
セットプレー
スクラムやラインアウト、キックオフといった試合を再開するプレー。セットピースとも言う。
セービング
身を投げ出して地上にあるボールを確保するプレー。
センター(CTB)
バックスのポジションで正式にはセンター・スリークォーターバックス。背番号は左が「12」、右が「13」だが、常にスクラムやラインアウトなどに近い方に位置するインサイドセンターが「12」、遠い方のアウトサイドセンターが「13」をつける場合が多い。
センタースクラム
ハーフウェイラインの中央で組まれるスクラム。キックオフでボールが10mラインに届かない時や、ボールが直接タッチに出た時などに行われる。
た行
退場
非常に悪質、危険な反則や、2枚目のイエローカードを受けた後に出される処分。レフリーがレッドカードを提示する。
ダイレクトタッチ
自陣の22mラインより前で蹴ったボールが直接タッチラインの外に出ること。蹴った地点のタッチラインから相手のラインアウトで試合再開。
タッチキック
タッチラインの外側にボールを蹴り出すキック。地域を挽回する目的で行われる。
チャージ
キックで蹴り出されたボールを身体で止めるプレー。この場合は手に当たってボールが前に落ちてもノックオンにはならない。
テストマッチ
国の代表同士の国際試合のこと。
TMO(Television Match Official)
ビデオ判定のこと。
ドライビングモール
モールの状態で相手を押し込んでいくプレー。
ドロップアウト
攻撃側が守備側のインゴールにボールを入れた後、そのボールを守備側がグラウンディングした時などに適用され、守備側が22mラインの内側からドロップキックで再開すること。
ドロップキック
ボールを一度地面に落下させ、跳ね返ってきたボールを蹴るキック。
ドロップゴール
相手のゴールポストの間とクロスバーの上をドロップキックでボールを通すゴール。3点が与えられる。
な行
ナンバーエイト(NO8)
フォワード第3列(サードロー、バックロー)真ん中のポジションでスクラムの最後尾に位置する。背番号は「8」。
ニーリング
スクラムやラックで意図的にひざをつくなど形を崩そうとする反則。相手にペナルティキックかフリーキックが与えられる。
22mライン
ラグビーで特徴的で重要なライン。22mラインとゴールラインの間は守備に有利なルール設定されている。ここから蹴り出すキックはノーバウンドでも「ダイレクトタッチ」にならず、相手の蹴ったボールをノーバウンドで取ると「フェアキャッチ」が認められる。
ノーサイド
試合終了のこと。試合が終わったら両チームのサイドがなくなり、仲間になるという精神に由来。
ノックオン
プレーヤーがボールを前に落とすこと。相手ボールのスクラムで再開。
ノックオンオフサイド
ノックオンしたボールをオフサイドの位置にいたプレーヤーが触れること。相手にペナルティキックが与えられる。
ノックバック
プレーヤーが手や腕でボールを後ろに落とすこと。反則にはならない。
ノット1m(ワンメーター)
ラインアウトで相手と1m以上離れなかった反則。相手のフリーキックで再開。
ノット5m(ファイブメーター)
ラインアウトでタッチラインから5mより奥に投げ入れない反則。相手のフリーキックで再開。
ノット10m(テンメーター)
ペナルティキック、フリーキックを蹴る地点より、10m以上下がらない反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ノットストレート
スクラムやラインアウトの時に、ボールを入れるプレーヤーが両チームの間にまっすぐ入れられなかったこと。相手ボールでのスクラムで再開。
ノットリリースザボール
タックルを受けて倒されたプレーヤーがボールを離さない反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ノットロールアウェイ
タックルをしたプレーヤーがすぐに立ち上がらなかったり、相手を離さなかったりしてプレーの妨害をした場合に取られる反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ノーバインド
スクラムからボールが出る前にバインドを外してしまう反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ノーバインドタックル
相手を捕まえるようにタックルせず、ぶつかるタックルは危険なため反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ノーホィッスルトライ
キックオフからプレーが途切れず、ホイッスルが吹かれることなくトライすること。
ノーボールタックル
ボールを持っていないプレーヤーにタックルする反則。相手にペナルティキックが与えられる。
は行
ハイタックル
相手の肩のラインより上にするタックルで危険なため反則。相手チームにペナルティキックが与えられる。
ハイパント
滞空時問の長い、高く蹴り上げるキック。
パイルアップ
ラックやモールの状況で、ボールを奪い合うプレーヤーが重なって倒れて、ボールが出ずプレーが続行できない状態。ラックの場合は前の段階で有利とされるチームのボールとなるスクラムで再開。モールはボールを持っていなかった方のチームのスクラムで試合が再開。
バインディング
スクラム、ラック、モールで他のプレーヤーの身体を腕全体で抱え込み、ひとかたまりになること。
バインド
スクラムの際、レフリーが発する2つ目のコール。このコールで相手選手と掴み合い、「セット」のコールでスクラムを組む。
バージング
ラインアウトで相手を掴んだり押したり妨害する反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ハンド
スクラムやラックで地面にあるボールに対し、手を使った場合の反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ハンドオフ
ボールを持ったプレーヤーがタックルしようとする相手を、手で突き離して防ぐこと。
ピックアップ
スクラムやラックで地面にあるボールを手で持ち上げる反則。相手にペナルティキックが与えられる。
フェアキャッチ
相手がキックしたボールを自陣22mラインの内側で「マーク」と言ってキャッチすること。フリーキックが与えられ、キャッチしたプレーヤーのキックで再開される。
フェーズ
ボールが密集から出て、その攻撃が次の密集で止まるまでの一連の攻撃を指す。連続攻撃の時などに「フェーズを重ねる」と言うふうに使われる。
フッカー(HO)
フォワード第1列(フロントロー)の真ん中のポジション。背番号は「2」。
フッキング
スクラムで投げ入れられたボールを足で後ろに蹴り出すこと。
フットアップ
スクラムでボールが投げ入れられる前にFW第1列が足をあげる反則で、相手チームのフリーキック。
フライハーフ
スタンドオフの別称。よくボールを蹴るハーフバックからこの名がついた。
ブラインドサイド
スクラムや密集から見てタッチラインまで狭い方のサイド。ショートサイドとも言う。反対に広いサイドはオープンサイド。
ブラッドビン
止血のための一時退出のこと。出血した選手は止血する義務があり、その間は交代メンバーが認められ、止血が終わると再出場できる。
フランカー(FL)
フォワード第3列のポジションでサードローやバックローとも言われる。背番号は左フランカーが「6」、右が「7」だが、スクラムで狭い方のスペースに位置する「ブラインドサイドフランカー」が「6」、広い方の「オープンサイドフランカー」が「7」を付ける場合もある。
フリーキック
やや重い反則を犯した時に与えられるキック。ゴールを狙うことはできない。タッチに蹴った場合、相手ボールのラインアウトで再開。
フルバック(FB)
バックスのポジションで全体の最後尾に位置する。背番号は「15」。
ブレイクダウン
モールやラックなどの接点の総称。パスやランニングによる攻撃が止められ、動かなくなった状況。
プレースキック
トライ後のゴール(コンバージョン)キックや、ペナルティゴールなど地面に置かれたボールをキックすること。昔は砂でボールを固定していたが、現在はティーを用いることがほとんど。
プロップ(PR)
フォワード第1列のポジションで、フロントローとも言われる。背番号「1」は左プロップ、「3」は右プロップ。左プロップはスクラムで片方の肩のみで組むため「ルースヘッドプロップ」、右は両肩に相手の体重がかかるため「タイトヘッドプロップ」という。
ペナルティキック
重い反則を犯した時に与えられるキック。ペナルティゴールを狙うことができ、タッチラインの外に蹴り出した場合は、続けてマイボールでラインアウトができる。
ペナルティゴール
ペナルティキックでゴールが成功した場合の得点で3点。
ペナルティトライ
守備側の反則がなければトライが取れたと判断された場合、トライと認定され、レフリーはポスト中央でトライを与える。ゴールは蹴らずに、直接7点が入る。
ホイール
スクラムが90度以上回転すること。スクラムのやり直しになる。
ボックスキック
スクラムなど、プレーヤーが密集した裏に高く蹴り上げるキック。スクラムハーフがよく使う。
ホールディング
タックルした後、相手を離さず次のプレーを妨害する反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ホーン
前半や試合終了を知らせる音。ロスタイムを除き、前後半40分に達すると鳴らされる。このホーンの後、プレーが途切れたところで終了となる。但し、ペナルティでは試合は終了しない。
ま行
マーク
相手チームが蹴りこんだボールをノーバウンドで、自陣22mラインの内側で「マーク」と言いながら直接キャッチすること。キャッチしたチームにフリーキックが与えられる。
モール
ボールを持ったプレーヤーを含め、両チーム3人以上が立った状態で組み合った状態。
モール・アンプレアブル
モールでボールが出ない状況。相手ボールのスクラムで再開。
や行
ユーズイット
審判が密集からボールを出すように指示する時の言葉。ユーズイットの指示があってもボールを出さない場合には反則で、相手ボールのスクラムになる。
ら行
ラインアウト
タッチラインの外にボールが出た後、試合再開で行われるプレー。タッチラインと垂直に並んだ両チームプレーヤーの間にボールを投げ入れる。ボールを外に出したチームではない方がボールを入れるが、ペナルティキックで蹴り出された時は、蹴り出したチームが入れる。
ラック
地面にあるボールを両チーム合わせて2人以上が立った状態で組み合って奪い合う状態。また攻めていた方のチームが、地面にあるボールをまたいだだけでもラックとなる。
ラック・アンプレアブル
ラックでボールが出ない状況。再開はレフリーが優勢と判断したチームのボールでスクラム。
レイトタックル
相手がボールを放した後、遅れてタックルする反則。相手にペナルティキックが与えられる。
レッドカード
非常に悪質だったり、危険な反則や、2枚目のイエローカードを受けた時に出るカード。退場処分となる。
ロスタイム
ケガ人の治療などでプレーが止まっている時間。トップレベルの試合ではその時間は表示している時計も止めており、前後半40分が表示された後、プレーが途切れたところで終了となる。
ロック(LO)
フォワード第2列のポジションでセカンドローとも言われる。背番号「4」は左ロック、「5」が右ロック。