伊藤 平一郎
日本代表候補選手紹介
社会人から右PRに挑戦。スクラムにこだわりを見せるベテラン
小学校2年からラグビーを始め、BK(バックス)でもプレーしたことがあるという。早稲田大学に憧れて、OBが多かった大分舞鶴に進学し、NO8(ナンバーエイト)として活躍し、高校日本代表にも選ばれる。
早稲田大学時代はPR上田竜太郎、SH(スクラムハーフ)西橋勇人(ともに元浦安D-Rocks)、WTB(ウイング)中靍隆彰(東京サントリーサンゴリアス)らと同期で、HO(フッカー)としてチームを支え、U20日本代表にも選出された。
大学卒業後はヤマハ発動機に入り、長谷川慎コーチ(現・日本代表スクラムコーチ)の勧めもあり、右PR(プロップ)に転向し、徐々に力を付け、3番として定着した。元々バックローだったため、フィールドプレーにも長けている。
3番に転向して2年目の2016年、ジェイミー・ジャパンの初陣となったアルゼンチン代表戦で日本代表初キャップを獲得し、2017年はサンウルブズでもプレーしたが、2019年のワールドカップメンバーにはなれなかった。
リーグワンとなり、チームは静岡ブルーレヴズとなったが、伊藤のスクラムでの存在感は変わらない。2022-23シーズンも15試合に出場したことで、日本代表候補として招集された。候補選手からスクラムでアピールして、まずは日本代表に昇格したい。
◆元パナソニックのCTB(センター)百武優雅とは幼なじみで、平尾WING、城南SCの同期にあたるが、彼に負けたくないという気持ちでラグビーを始めたという。中学時代は砲丸投げをしており、ジュニアオリンピックで4位に入賞した。長谷川慎コーチはもちろん、田村義和、山村亮らチームの先輩を尊敬している。試合前のルーティンはスパイク磨きとひげ剃り。料理やカプチーノ作りが趣味。愛称は「ヘーイチ」。
TEXT by 斉藤健仁
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