上沢 直之

伸びのあるフォーシームを軸に、カーブ、スライダー、スプリット、カッター、チェンジアップと多彩な変化球を織り交ぜて打者を手玉に取るタイプの先発右腕。その高い制球力と積極的にゾーンで勝負するスタイルにより、長丁場を投げ抜く。北海道日本ハムファイターズでは、通算9シーズンで、14完投、6完封を記録し、70勝62敗、防御率3.19の成績を残した。

2023シーズン終了後、ポスティングシステムでのMLB挑戦を表明し、2024年1月11日にレイズと年棒22万5000ドル（約3300万円）でマイナー契約を結んで移籍。MLB昇格の場合、年俸250万ドル（約3億8000万円）プラス出来高となっている。

また、契約には「3月23日アサイメント条項」が盛り込まれていることから、もし、他球団が同日までに上沢の40人ロースターへの編入を申し出た場合、レイズは上沢を40人ロースターへ入れるか、その球団へ放出しなければならない。地元紙『タンパベイタイムズ』は上沢の獲得について、「低コスト、低リスク」としている。

2024年春は招待選手としてレイズのスプリングトレーニングに参加しており、ケビン・キャッシュ監督は上沢の印象について、「親しみを感じさせる素晴らしい男だ」「これは信じられないのだが、彼に何年やっているのかと尋ねたら、12年と答えたんだ。彼は18歳に見えるぞ」と述べている。

現地メディアのスカウティングレポートでは、「先発ローテーションの末尾を狙えるだけの耐久力とコントロールを持っており、カイル・ギブソンのようなタイプの投手」と評している。結局、開幕前に3A降格となり、上沢はアサイメント条項を行使し、レッドソックスへのトレードが成立。メジャー40人枠に入ったものの、開幕は3Aで迎えることとなった。

※データは2024年2月29日時点
※1ドル＝150円で換算