サンディ・アルカンタラ

頑健な身体を誇るイニングイーターで、ともに最速100マイル（160.キロ）越えのフォーシームとシンカーを軸に、チェンジアップとスライダーを交えて三振の山を築く。

まだ17歳だった2013年7月に、国際フリーエージェントでカージナルスと契約してプロ入りすると、ドミニカンサマーリーグ、フロリダコンプレックスリーグ、マイナーリーグとステップアップし、2017年9月のジャイアンツ戦でMLBデビューを果たす。

同年オフにトレードでマーリンズへ移籍すると、翌年2018年にはMLBでの初先発初勝利を記録。先発ローテーションに定着した2019年シーズンは、マダックス（100球未満で完封）を達成するとともに、初のオールスターゲーム選出を果たすなど、飛躍の年に。

初めて開幕投手に選ばれた短縮シーズンの2020年を経て、臨んだ2021年には自身初の200イニング、200奪三振をマーク。キャリアのハイライトとなった2022年は、3年連続で開幕投手を務め、夏場には2度目のオールスターゲーム選出され、最終的には32試合に先発した（リーグ3位タイ）。

投球回は228.2回（同1位）で、14勝9敗、防御率2.28（同2位）、6完投（同1位）、207奪三振（同4位）、WHIP 0.98（同6位）、被打率.212（同6位）と圧巻の成績を残し、シーズンオフには満票でナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞した。

また、2023年1月にはマイアミ市長から『マイアミ市の鍵（日本で言うところの名誉市民）』が贈られた。その2023年は、春先のWBCにドミニカ共和国代表として1試合に先発するも、精彩を欠き、敗戦投手となる。

迎えたレギュラーシーズンは、開幕から調子が上がらず、6月半ばの時点で防御率を5点台とするも、その後は徐々に調子を上げる。最終的には7勝12敗、防御率4.14としたところで、9月上旬に負傷者リスト入りすると、そのままシーズン終了となった。

結局、シーズン終了後の10月にトミー・ジョン手術を受け、2024年は全休に。2025年のスプリングトレーニングでの復帰を前に、「全てが最高の状態。腕は良い感じだし、フィールドでのプレーが待ちきれない」と完全復活へ向け、意欲を語っている。

※データは2025年3月1日時点
※1ドル＝150円で換算