日本製鉄堺ブレイザーズのチームカラーである、あざやかな黄色が実に似合いそうだ。出身は太陽が国旗に描かれているアルゼンチン。南米大陸からやってきたエースが「Challenge to change」をスローガンに掲げるチームにとって、まずは“変革”の一翼を担う。

日鉄堺BZはオポジットのシャローン バーノンエバンズが在籍4シーズン目を数え、今季からリーグ規定の改変による外国籍選手枠の拡大に伴い、アウトサイドヒッターの補強として加入が決まった。ベテランの髙野直哉、新鋭の安井恒介らとエース対角を組むことになる。

母国アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのクラブでキャリアをスタートさせ、20歳の頃にはプレーの舞台をヨーロッパに移したあたりに、そのポテンシャルへの評価がうかがえる。フランス、イタリアといったリーグを渡り歩き、今回のSVリーグが自身初となるアジア圏でのプレーとなる。

アルゼンチン代表でも主力を務め、切れ味鋭いスパイクでポイントを重ねる。今年のネーションズリーグでは予選ラウンドで日本と対戦。敗れはしたものの、チーム最多16得点と気を吐いた。

まだ25歳であり、ここから成熟していく過程にある。日本の地で、プレーにさらなる磨きがかかってもおかしくない。

TEXT：坂口功将