生まれた時から55cm、4300gと大きな身体だった。バレーを始めたのは高校1年生と遅めのスタートにも関わらず、高校3年生の時には愛知県代表として国体へ出場。当時190cm超と日本人離れした高身長と将来性を見込まれ、東海1部リーグに所属していた愛知学院大学へと進学する。

入学後は周囲のレベルに驚きながらも、着実に技術を身につけ始める。Vリーグとの合同練習に練習生として参加すると、様々なチームや関係者の目に留まった。その影響もあり、大学3年時にはワールドカップ日本代表に選ばれ、日本代表デビューを果たす。

大学卒業後はパナソニックパンサーズ（現・大阪ブルテオン）に入団。中心選手として2017-18、2018-19シーズンのリーグ2連覇に貢献。2021年からはキャプテンに就任し、3年連続でベスト6を受賞するなど、Vリーグ屈指のミドルブロッカーとして躍動する。

また、代表でも世界選手権やオリンピックなど多くの国際大会を経験し、今ではチームを引っ張る立場に。『Last Dance』と記し、最後の日本代表として挑んだパリ五輪でも、最高到達点が3m50cmを超える高さを武器に活躍。高打点から放つクイックや、流れを呼び込むブロックなど多くの人を魅了した。今年から始まるSVリーグでも注目選手としての活躍に目が離せない。

TEXT：長瀬竜征（PLANTONE）