古賀 太一郎

チーム発足時からキャプテンとして、グレートベアーズを象徴する存在。元バレーボール選手でリベロの兄・幸一郎の影響で、6歳からバレーボールを始めた。

5歳違いの兄に「ケンカどころか好き放題やられてきた」という幼少期を経て、佐世保南高校ではセッターも経験。国際武道大学から豊田合成トレフェルサ（現・ウルフドッグス名古屋）へ入団。出場機会を求め、入団3シーズン目にフィンランドへ渡り、フランス、ポーランドへと実力で道を切り開き、経験を重ねた。

2020年にFC東京へ加入、翌年左脚アキレス腱断裂の大けがを負うも、同時期の2022年5月限りでのチームの活動休止が発表された。FC東京として臨む最後の公式戦となった黒鷲旗で復帰を果たし、チームの全体移籍で新たなスタートを切ったグレートベアーズでは守備の要であり、揺らがぬ柱として圧倒的な存在感を放つ。

サーブレシーブ、ディグといった個々の技術もさることながら、コート内の統率力に関してはともにプレーする選手からも「あんなにすごい選手はいない」と称賛される名リベロ。

今季はかつてポーランドリーグでの対戦時に「試合をするのが一番嫌な選手」と言わしめたバルトシュ・クレクとチームメイトとして戦う。強きリーダーがクラブ初のタイトル獲得に向けてけん引する。

TEXT：田中夕子