瀬戸 杏華

SVリーグ初年度のオールスターゲームが開催された石川県出身。中学1年からバレーボールを始め、金沢商業高校から順天堂大学へ。ブロック、スパイク力を備えたミドルブロッカーとして活躍し、2019年には地元・石川のPFUブルーキャッツに入団した。

大学在学中から内定選手として出場を果たし、存在感を発揮。特に大きな武器となったのがサーブだ。チームメイトからも「ハナ（瀬戸のコートネーム）がサーブの時は絶対にブレイクを取ってくれると確信している」と言われるように、緩急をつけた落差のあるサーブでポイントを量産。

前衛だけでなく後衛でも点が取れるミドルブロッカーとして、相手チームからは嫌がられ、自チームにとっては心強い選手だ。

2024年のシーズン終了後にPFUを退団、デンソーエアリービーズへと移籍。強力なミドルブロッカーが揃うチームの中でも、速さを活かした攻撃やブロック、味方も称賛するサーブで活躍を遂げているが、地元石川、北陸への思いは変わらず持ち続ける。

2024年の能登半島地震で大きな被害を受けた後、バレーボールを続けることに戸惑いながらも「バレーボール選手として、集中してやるべきことをやるしかない」と強い決意を持って戦い続けた。地元でのオールスターゲームだけでなく、2011年の東日本大震災からの復興を掲げるデンソーのホーム福島でも活躍を誓う。

TEXT：田中夕子