身体能力の高さを備え、そのうえで質の高いパフォーマンスを繰り出す。オランダは代々、世界に通用するミドルブロッカーを輩出してきた実績があり、その1人が今季からSVリーグにやってくる。

現在のオランダ代表でも主力を務め、昨年のヨーロッパ選手権では銅メダル獲得に貢献。準決勝では敗れはしたものの、強豪セルビアを相手にチーム最多5本のブロックシャットを浴びせるなど、強烈なインパクトを残した。

その後、パリ五輪予選では計7試合の短期決戦の中、チーム最多11本のサービスエースをマーク。大会おける個人ランキングで5番目の数字だった。

そこでの出場権獲得はならなかったが、今年のネーションズリーグで着々と世界ランキングのポイントを積み上げ、自身もドイツ戦では6本のブロックポイントを叩き出すなどチームに貢献。日本で開催された同大会の予選ラウンド第3週で、パリ五輪の切符をつかんでいる。

そんなゆかりのある日本の地へ、今度は1人のプロ選手として降り立つ。東レアローズ滋賀のセッター、田代佳奈美は直近3シーズンをヨーロッパで過ごした経歴を持つだけに、フィットしやすい土壌はある。ミドルブロッカーとして、その力を最大限に発揮できそうだ。

TEXT：坂口功将