ティレル・ロマックス

父の仕事の関係からオーストラリアで生まれて、オーストラリアでラグビーのキャリアをスタートさせた。当初はラグビーリーグでプレーしていたが、15人制に転向し、U20のオーストラリア代表となった。その後、メルボルン・レベルズと2年契約を結んだ。

その後、幼少期を過ごしたニュージーランドに戻り、2017年にタスマンへ加わり、州代表選手権に出場した。その年はマオリ・オールブラックスにも選出された。2019年にはタスマンで州代表選手権優勝に貢献し、ハイランダーズでも１試合を除いてすべての試合に出場し存在感を放った。2020年からは移籍してハリケーンズでプレーしている。

オールブラックスとしては、2018年11月に東京で行われた日本代表戦でデビューしたが、2020年まで再びオールブラックスでプレーすることは叶わなかった。2020年、北島対南島のニュージーランド代表セレクションマッチで南島代表として出場し評価を得ると、2021年にはオールブラックスに再び召集。今年のザ・ラグビー・チャンピオンシップでは、初戦の途中出場以外は5戦すべて、右PR（プロップ）として先発し、定位置を確保しつつある。巨漢を活かしてこのまま黒衣の3番を着続けたい。

◆父親のジョンは、ラグビーリーグの元ニュージーランド代表選手だった。愛犬はシベリアンハスキーのオースティンとフォックス・テリアのバンディー。バンディーはチームメイトだったサモア代表PRアキ・セイウリが欧州に移籍したため譲り受けて飼っている。今年4月には長男ウィニーが誕生した。

TEXT by 斉藤健仁