サミソニ・タウケイアホ

トンガ生まれ。U15トンガ代表キャプテンとしてニュージーランドへ遠征したときに注目され、奨学金を得て高校に進学するため2013年にニュージーランドでラグビーをすることになった。ニュージーランド高校代表も経験し、2017年にワイカトで州代表選手権に出場すると2018年にチーフスとの契約を獲得した。

インターナショナルレベルでは2021年のフィジー代表とのテストマッチでオールブラックスに初招集され、HOコーディ・テイラーに代わって、途中出場でデビューし、2トライを挙げて大きな存在感を示した。さらに、その年のブレディスローカップ3試合にも出場して経験を積んだ。

今年もオールブラックス入りし、アイルランド代表とのテストマッチシリーズでは途中出場だったが、ザ・ラグビー・チャンピオンシップでは1試合を除いて先発出場し、第５戦のオーストラリアとのブレディスローカップではプレイヤーオブザマッチに選出された。デイン・コールズ、コーディ・テイラーに代わり、オールブラックスの2番を確保しつつある。スクラムワークに磨きを掛けて、初のワールドカップ出場をつかみたい。

◆ニュージーランドに来た当初は、英語がほとんど話せなかったが猛勉強の末、今では流暢な英語を話す。父は警察官、母は看護師。今年9月、両親をハミルトンで行われたアルゼンチン戦に招待し、父とは３年ぶりに再会を果たした。プロになる前は弁護士を志望していた。今でも将来を考え、ラグビーのかたわらワイカト大学で法律の勉強もしている。

TEXT by 斉藤健仁