荒木 彩花

将来を有望視された逸材は、今や文字通り日本を代表するミドルブロッカーへと成長を遂げた。中学時代から身長は180㎝を超えており、3年生時には『JOCジュニアオリンピックカップ 全国都道府県対抗中学大会』で最優秀選手にあたる『JOC・JVAカップ』に選出。その後はユース、ジュニアとアンダーエイジカテゴリー日本代表に名を連ねていく。

ミドルブロッカーとして、特にブロック力が飛躍的に向上したのは名門の大分・東九州龍谷高校に進学してから。やがて3年目には春高バレーを制して、同年代をリードする存在となった。

高校を卒業後は久光スプリングス（現・SAGA久光スプリングス）に入団し、在籍3季目の2022-23シーズンにはアタック賞（アタック決定率50.4％）、ブロック賞（1セットあたりのブロック決定本数0.79本）の個人2冠を達成。2023年からは日本代表の最前線に名乗り出た。

だが、2023年度の代表活動はネーションズリーグ期間中の負傷で終え、続く2023-24 シーズンも度重なるケガで戦線を離脱。それでも今年は再び日本代表の一員としてプレーし、パリ五輪出場を果たしている。ひたむきなプレースタイルで、持ち前の高さを存分に活かす。

TEXT：坂口功将