和田 由紀子

小学4年時、いとこに誘われバレーボールを始めた。バレーボールが盛んな京都府の強豪チームで、6年時に初めて全国大会に出場した。中学は強豪校ではなく、地元の中学校に進学し、1年時からレギュラーとして試合出場を重ねた。最高成績は京都府でベスト16だったが、『全国都道府県対抗中学バレーボール大会』に京都代表として出場した。

エースとしての能力が開花したのは、全国でも強豪と名高い京都橘高校に進学してから。2年時からレギュラーとして出場し、3年時にはU18日本代表に選出され、U18世界選手権にも出場した。

卒業後はJTマーヴェラス（現・大阪マーヴェラス）へ入団、高校時代に磨いた攻撃力で出場機会をつかみ、レフトだけでなくセッター対角にも入るアウトサイドヒッターとして活躍。

2023年には日本代表へ選出され、ネーションズリーグや五輪予選にも出場。ダイナミックなジャンプサーブやバックアタックで会場を沸かせ、強豪相手にも真っ向勝負を挑む力強さが評価され、2024年のパリ五輪にも出場した。

バレーボールに対する探究心や負けず嫌いは誰にも負けない。苦手なプレーも克服すべく、コツコツと重ね、NEC川崎へ移籍初年度の昨季も限られた出場機会で確実に存在感を発揮した。

世界選手権でも世界のオポジットと堂々渡り合い、成長の証を見せつけた。美しいスパイクと豪快なジャンプサーブで、今季のSVリーグではさらなる活躍、飛躍を誓う。

TEXT：田中夕子