黒後 愛

名門の東京・下北沢成徳高校出身で、高校2年生時に「春高」こと、「全日本バレーボール高等学校選手権大会」で優勝の立役者となると一躍ブレイク。翌年はインターハイと春高の二冠を獲得し、名実ともに高校ナンバーワンと評価された。

卒業後は東レアローズ（現・東レアローズ滋賀）に入団し、2017-18シーズンの最優秀新人賞に輝く。その後も主力を務め、リーグ準優勝を果たした2020-21シーズンには敢闘賞を受賞した。

併せて日本代表として、2021年には東京五輪へ出場を果たす。五輪を終えたあとは約1年間の休養を挟み、2022年春から復帰。かつての力強さはやや陰りを見せたが、2022-23シーズンからは高校の同級生、先輩や後輩といった馴染みあるメンバーの多い埼玉上尾メディックスに移籍し、新天地で復調のきっかけをつかんだ。

昨季はシーズンを通して試合数も増えた中、チームは土・日でメンバーを大幅に入れ替える戦法を採用。そこでも黒後は持ち味であるダイナミックなアタックで得点を重ねた。攻撃力と明るい笑顔は、健在だ。

TEXT：坂口功将