田森 海音

明治大学出身の器用さがウリの若きHO

長崎出身で小学校1年の頃、サッカーをやろうと思っていたが、少しぽっちゃりしていたため、父の知り合いからラグビーを勧められて、長崎中央ラグビースクールで競技を始めた。中学校時代は、学校で柔道部に入りつつ、長与ヤングラガーズでプレーし、長崎スクール選抜で全国準優勝を経験した。

高校は地元の強豪校・長崎北陽台に入学した。当時はNO8（ナンバーエイト）でプレーし、1・2年時は花園に出場したが、3年時はFL（フランカー）大澤蓮（NECグリーンロケッツ東葛）らのいる長崎南山高校に県予選決勝で敗れ、涙を飲んだ。

その悔しさをバネに、中学時代から憧れていたという明治大学に進学。タレントが多く、大学1年時の夏、突破力よりもスキルが高かったこともあり、バックローからHO（フッカー）へ転向した。ただ、2つ上の代には、キャプテンも務めた武井日向（リコーブラックラムズ東京）、松岡賢太（コベルコ神戸スティーラーズ）らがおり、2年時まで下部チームでのプレーが続いた。

2年間の努力が実り、3年時の関東大学対抗戦の開幕戦で、16番をつけて紫紺デビューを飾ると、2番に定着した。しかし、3年時は大学選手権準決勝、4年時は決勝で敗れてピッチに立って日本一になることは叶わなかった。

社会人では仕事もしっかりやりたいとブルーシャークスへ入部した。2023年は11試合に出場し、HOとして8試合に先発するなど、セットプレーの要として躍動。2023-2024シーズンは主に控えから9試合に出場し、ディビジョン2復帰に貢献した。フィジカル面で進化した姿を見せて、先発での出場を増やしたい。

◆服が好きで大学時代からおしゃれで有名だったという。趣味はフィルムカメラで撮影することや、エスプレッソマシーンを使い、自分でコーヒーを入れて飲むことだ。

TEXT by 斉藤健仁

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