チーム&ドライバー紹介
#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM
- バイク
- BMW M1000RR
- タイヤ
- ダンロップ
- クラス
- EWC
1978年から始まった2輪ル・マン24時間レースでも、日本の鈴鹿8耐でも未だかつて日本車以外のオートバイが総合優勝を飾ったことはない。これは事実であり、耐久レースをするなら日本車でという定説の根拠になっている。そんな歴史に風穴を空けるかもしれないのがドイツのBMWだ。同社初のスーパーバイクBMW S1000RRがリリースされたのは2009年のこと。FIM世界耐久選手権でも速さを示してきたが、総合優勝を狙うにはやはりメーカーあげてのバックアップが欠かせないもの。そこで2019-20シーズンからはBMWのワークスチーム「BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM」が参戦。そして2021年にはBMWで初の「M」が冠されたオートバイ「M1000RR」が登場し、2022年のスパ24時間ではついに勝利し、いよいよBMWはFIM世界耐久選手権で勝てるマシンに成長した。ダンロップ(欧州)タイヤを武器とする体制で、鈴鹿8耐では住友ゴムが開発したダンロップタイヤを履く。
Driver Profile
マーカス・レイテルベルガー(ドイツ)
BMWに育てられたドイツ出身の若手ライダー。ドイツ選手権のトップライダーとして3度のスーパーバイククラス王者の経験を持つレイテルベルガーはスーパーバイク世界選手権、欧州スーパーストック世界選手権でもBMW使いとして活躍。2019年はスーパーバイク世界選手権に復活したファクトリーチームでトム・サイクスのチームメイトになった。2020年はアジア選手権にフル参戦の予定だったが、コロナ禍でシリーズは頓挫。2021年はBMWの初優勝に貢献した。
シルヴァン・ギュントーリ(フランス)
MotoGP、スーパーバイク世界選手権で活躍したフランス人ライダー。2000年代は250ccクラス、MotoGPクラスで活躍。当時からほとんどリタイアが少なく安定してポイントを獲得する堅実な走りが高い評価を受け、2010年代はスーパーバイク世界選手権で活躍し、2014年にはアプリリアで世界チャンピオンに輝く。そして2017年にスズキのMotoGP開発ライダーに就任し、開発ライダーとしてスズキの2020年MotoGP王座獲得に貢献。2017年からヨシムラで鈴鹿8耐にも参戦しているが、2021年は新体制となった「YOSHIMURA SERT MOTUL」のライダーに起用され、ルーキーながら見事FIM世界耐久選手権のワールドチャンピオンを獲得した。昨年末をもってライダーを引退するはずだったが、急遽BMWに電撃移籍となった。
イリア・ミカルキク(ウクライナ)
珍しいウクライナ出身のレーシングライダー。ドイツ選手権を主軸に腕を磨いてきたライダーで、2018年からはドイツ選手権・スーパーバイククラスにBMWから参戦し、18年、19年と2年連続でチャンピオンに輝いた。FIM世界耐久選手権にはファクトリーチームとして参戦が始まった2019-20シーズンから参戦。ボルドール24時間レースではいきなり3位表彰台を獲得した。