ツール・ド・フランス2022

STAGE 20

第20ステージ

ラカペル-マリバル>ロカマドゥール

40.7km
7月23日(土) 午後8:55 - 深夜2:05
/ J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
【現地実況・解説版】ステージ全編 午後7:55 - 深夜2:30 /J SPORTSオンデマンド限定
2022年ツールの総合争いは決する

コースの特徴

第1ステージ

3年連続、パリ到着の前夜に、個人タイムトライアルが組み込まれた。2年前はマイヨ・ジョーヌ大逆転劇が見られた。昨大会は上位勢に一切の変動はなかった。果たして2022年最後の独走は、どんな「最後の審判」を下すのか。

ツール初登場の2都市を結ぶ40.7km。これは2014年大会最終TT以来の長距さであり、3週間に渡って全力のバトルを繰り広げてきた選手たちにとって、決して単純な距離ではない。長さに比例し、中間計測地点も、3ヶ所(10.6km、22.1km、32.6km)登場する。

また全体を通して道はなだらかで、一見いわゆる「TTスペシャリスト向き」。ただし最終盤に待ち受ける2つの短い上り坂は、かなりの曲者だ。残り5.4km地点からマジェス坂(全長1.6km、平均勾配4.7%)をこなし、さらに残り1.8kmでオスピタレ坂へ。中世そのままの姿を残す要塞都市ロカマドゥールを眺めながら、細い崖道や岩のトンネルを抜けつつ、全長1.5km・勾配7.8%の急坂を上る!

開催委員会の計算によれば、約49分の全力疾走。前日の総合最下位選手からスタートし、マイヨ・ジョーヌが全出走選手の最後にフィニッシュした瞬間、2022年ツールの総合争いは決する。




Fumyのステージチェック

fumyのステージチェック

長いですね……。これだけ長い個人タイムトライアルは、ツールでは久しぶりなんじゃないですか。ただタイム計測が3回あるので、比較的ペース配分はしやすい。その辺がちゃんと配慮されてるという印象です。

もちろんチームでも独自にタイムは計測してるんですよ。でも、もしも公式の計測地点が1回だったりすると、最初から頑張りすぎて、途中で失速……という選手もいるかもしれない。ただ3回あるおかげで、他の選手のタイムと比較しながら「大体このペース配分で行けばこのタイムでフィニッシュできる」って計算できるんですよ。距離は長いけれど、つまりは飛ばし過ぎず、リスクを冒さず、最後まで落ち着いて走ることができますね。

タイムトライアルという種目は、個人の能力の差や、その時の調子がそのまま反映されてしまいます。40kmという長さになると、マシン性能の差もはっきり出てしまいますよ。そういう意味で注目したいのは、イネオス・グレナディアーズのピナレロとUAEチームエミレーツのコルナゴです。特にコルナゴは、今年タイムトライアルバイクを完全に新調してます。しかもカンパニョーロもTTに特化したマテリアルを入れてきた。すごいマシンです。もしかしたら、このステージを睨んで組んできたのかもしれないです。

コースは比較的平坦が続くので、スピードが出せる選手が有利。終盤に2つ小さな上りがありますが、そこまで大きな衝撃は生み出さないんじゃないかな。1つ目の上りは5%程度の大した坂ではないですし、2つ目はたしかにちょっと上ってますけど、そこまでに稼いだアドバンテージをどうコントロールしていくかだけじゃないでしょうか。

ただ、平坦TTが速い選手が、今回のツールでどこまで脚を残せているか……。グランツールの最終TTというのは、すでに3週間戦ってきて、決して身体がフレッシュな状態ではない。そこがワンデーや1週間ステージレースのTTとは違う。だから世界チャンピオンのフィリッポ・ガンナが、必ずしも有利というわけではないです。むしろ総合系の選手の、脚の細い選手たちが、ステージ上位を独占しちゃうと思います。

解説:別府史之 / 文:宮本あさか

Difference in height
高低差図
第20ステージ
Time schedule
タイムスケジュール
距離 ポイント 現地時間 日本時間
第1走者 最終走者 第1走者 最終走者
0km地点 スタート地点 13:05 17:00 20:05 0:00
10.6km地点 中間タイム計測地点 13:18 17:13 20:18 0:13
22.1km地点 中間タイム計測地点 13:31 17:26 20:31 0:26
32.6km地点 中間タイム計測地点 13:44 17:39 20:44 0:39
40.7km地点 ゴール地点 14:04 17:49 21:04 0:49

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