ツール・ド・フランス2022

STAGE 18

第18ステージ

ルルド>オタカム

143.2km
7月21日(木) 午後8:05 - 深夜1:55
/ J SPORTS 4J SPORTSオンデマンド
【現地実況・解説版】ステージ全編 午後8:20 - 深夜2:15 / J SPORTSオンデマンド限定
2022年大会最後の山頂フィニッシュ

コースの特徴

第18ステージ

ピレネー最終日であり、2022年大会最後の山頂フィニッシュ。総合表彰台を争う者たちにとっては、最後の「直接対決」の機会となる。オタカムの高みへと上り詰めると、パリ到着までは残すは72時間だ。

奇跡の泉が湧き出す、そんなルルドの聖域から、プロトンは厳かにスタートを切る。前日とパターンは同じ。ステージ距離は短めで、前半は平坦で、そして後半に山がぎゅうぎゅう詰め。つまりスタートから58.5km地点の中間ポイントまでは、道は平坦で、いまだマイヨ・ヴェール争いが決していない場合は、スプリンターたちが奮闘を見せるかもしれない。

その直後、約60km地点から、巨大3峠登坂の始まりだ。まずは超級オービスク(登坂距離16.4km、平均勾配7.1%)に挑みかかる。今回で通過74回目という伝統峠を上り詰めたら、無印スロール(2019年大会は1級山岳)の山道を少しだけ拝借しつつ、すぐさま1級スパンデルへ。こちらはツール初登場。2012年にルート・デュ・シュド(現ルート・ドキシタニー)で使用されたことがあるが、伝説によると……この上りで30人ほどが厳しさに耐えかねて自転車を降りたのだとか。全長10.3kmの上りで、平均勾配は8.3%。麓から山頂まで急勾配が延々と続く上に、中盤に10%弱のゾーンも待ち構える。

ついにはスキー場オープン50周年を祝うオタカムで、2022年大会の主役たちが、ファイナルバトルを繰り広げる。13.6kmの山道の平均勾配は7.1%ながら、上り中盤はほぼカーブが存在しないせいか、険しさはぐっと増す。約4kmに渡って、10〜11%の激勾配が延々と続く。

過去5度のツール登場時のうち、4度、オタカムの山頂でマイヨ・ジョーヌを着ていた者はパリでも黄色いジャージを着ていた。なにより2014年第18ステージ、マイヨ・ジョーヌ姿のニバリがこの山を独走で制し、3日後のパリで堂々と総合優勝を祝った。オタカム史上6度目の覇者は、果たしてどんな顔をしているだろうか。




Fumyのステージチェック

fumyのステージチェック

スタート地点のルルドは、レースでおなじみの場所ですね。僕がすごく若い頃、初めてこの町に宿泊した時に、夜にたくさんの人が同じ方向に歩いていくのを見かけたんです。気になってついていったら、なんだか遊園地みたいな場所に着いたんです。……もちろんルルドの聖域だったわけですが、当時は何も知らなくて、「うわー、すげー」って(笑)。後で調べて、「ああ、あそこが、ルルドの水が出るところなのか!」って気が付きました。

つまり、そんな平和な場所からスタートして、こんなにえげつないステージを走る(笑)。オービスクとかオタカムとか、名前を聞いただけで、もはや最強です。

起伏のプロファイルは、いかにもピレネー、という感じ。アルプスは山を下ると谷間になっていて、そこがちょっとした休み……というわけではないにしろ、平坦な道が挟まれています。でもピレネーでは下ったら、はい、すぐに次の上り!となる。それにピレネーは普段は人が脚を踏み込めないような、荒々しい山が多い。アルプスってスキー場が多いので、綺麗ではあるけれど、想像の範囲内だったりします。けどピレネーでは見たことのないような、神々しい風景が広がっている。

ここまで連日のように山頂フィニッシュが続くと、おそらく日々同じような逃げやリザルトが繰り返されるでしょう。実はグランツールの2〜3週目に入ると、コンディションが一定になってくる。同じような選手たちがステージや総合を争って、グルペットに入るメンバーも同じ。自分としては毎日一生懸命走ってるんだけど、「あれ、また会ったね」みたいな。周りにいる選手はいつも同じような顔ぶれになる。そんな中で、遅れてしまうのは、張り切り過ぎてしまった時か、調子を完全に崩してしまった時だけ。

前日のステージと、パターンはほぼ同じ。スタートからしばらくは平地で、でも最後は上らざるをえない。だから、やっぱり、我慢大会になりそうな気がします。上りに強い選手が前に飛び出すというのではなく、とにかく集団でへばりついて行って、脱落者を待つパターンです。そして、脱落した選手は、総合上位からも落ちていく……。

解説:別府史之 / 文:宮本あさか

Difference in height
高低差図
第18ステージ
Time schedule
タイムスケジュール
距離 ポイント 現地時間 日本時間
38KM/H 36KM/H 34KM/H 38KM/H 36KM/H 34KM/H
0km地点 スタート地点 13:40 13:40 13:40 20:40 20:40 20:40
58.5km地点 中間スプリント 15:00 15:04 15:08 22:00 22:04 22:08
76.7km地点 超級山岳 15:40 15:47 15:55 22:40 22:47 22:55
110km地点 1級山岳 16:31 16:41 16:53 23:31 23:41 23:53
143.2km地点 超級山岳
ゴール地点
17:25 17:38 17:54 0:25 0:38 0:54

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