コースの特徴
デンマークで過ごす最後の日。ツールの北の冒険は、予定通りに行けば、ピュアスプリンターたちによる壮大なる大集団スプリントで締めくくられる。
バルト海と北海に浮かぶ443の島を持つデンマークの中でも、唯一大陸につながっているユトランド半島で、第3ステージの大部分は繰り広げられる。フィヨルドの奥の、「浅瀬」という意味のヴァイレを軽く一周した後、プロトンは進路を南に取る。途中で3つの4級峠を通過する以外、地形的に大きな難所はない。もちろん途中には風車や橋もお目見えするが、第2ステージに比べれば穏やかな1日となりそうだ。
フィニッシュはまたしても島。前日は全長18kmの巨大な橋を走り抜いたが、この日はラスト10kmを切った直後に、全長331mの小さなクリスチャン10世橋を渡ってアルス島へと上陸する。
スナボー城と小さなビーチの脇を、スプリント列車が猛スピードで駆け抜ける。残り800mで左直角カーブをこなしたら、残りは一直線!
3日目のフィニッシュを終えたツール一行には、直線距離655km、陸路900kmの大移動が待っている。目指すは北フランス。月曜日を休息日ならぬ「移動日」にあてて、大会の母国へといざ乗り込む。
Fumyのステージチェック
フィニッシュは小さな島で、しかも空港のすぐ脇。空港があるということは、つまり平坦で、たいてい周囲はオープンスペースという意味になります。もしかしたら森かもしれないし、本当になにもない開けた土地かもしれない。それによって風が吹き抜けるかどうか変わってくるし、風向きによってもレースは変わります。
山岳カテゴリーが3つあります。これもプロファイル上はいわゆる丘ですが、海沿いですから、風が強いかもしれないですね。風が強いところというのは、それだけでも集団が伸びたり縮んだりする。だから丘とは言っても、意外とネックになってくるんではないかな。しかも最後5kmは大きくループしてるんで、ここは確実に集団が長く伸びます。
逆にフィニッシュ直前はそこまでコーナーがないので、テクニカルではない。もしもロータリーやコーナーがある場合は集団内のポジション争いも激しくなるんですけど、今区間はラスト800mで曲がったら、あとは直線です。
こうなるとファビオ・ヤコブセンが活躍しそうな気がします。最後のコーナーを抜けた辺りでクイックステップ・アルファヴィニルが先頭に出てくれば、ほぼかたいでしょう。ど平坦の一直線、しかもコーナーを曲がった後も結構時間がありますから、最も重視すべきはトップスピード。そして今、トップスピードが一番速いのがヤコブセン。ヤスパー・フィリプセンもいいですけど、前哨戦バロワーズ・ベルジャン・ツアーでの調子を見る限り、こういう地形ではヤコブセンが一枚上手かなと。
初日タイムトライアルと2つの風ステージで、選手たちみんなストレスもたまってるでしょうし、早くも疲労してるでしょう。翌日は休息日ではなく「移動日」ですが、少しでもリラックスしてほしいです。
解説:別府史之 / 文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
46KM/H | 44KM/H | 42KM/H | 46KM/H | 44KM/H | 42KM/H | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:15 | 13:15 | 13:15 | 20:15 | 20:15 | 20:15 |
27.3km地点 | 4級山岳 | 13:51 | 13:52 | 13:54 | 20:51 | 20:52 | 20:54 |
82.8km地点 | 4級山岳 | 15:03 | 15:08 | 15:13 | 22:03 | 22:08 | 22:13 |
90.5km地点 | 中間スプリント | 15:13 | 15:18 | 15:24 | 22:13 | 22:18 | 22:24 |
123.3km地点 | 4級山岳 | 15:56 | 16:03 | 16:11 | 22:56 | 23:03 | 23:11 |
182km地点 | ゴール地点 | 17:12 | 17:23 | 17:35 | 0:12 | 0:23 | 0:35 |