ジャミソン・ギブソン＝パーク

マオリにルーツを持ち、ニュージーランドのオークランドから北東に100キロ離れた人口800人に満たないグレートバリア島で生まれ、10歳まで過ごす。幼少期からラグビーを始め、2011年にタラナキのアカデミーでプレーするが、翌年のU20ニュージーランド代表のセレクションからは漏れた。

それでも、その年にタラナキで州代表選手権にデビュー。ジェイミー・ジョセフ前日本代表HC（ヘッドコーチ）が率いていたマオリ・オールブラックスに招集されプレーした。

2013年からはブルーズと契約し、『スーパーラグビー』デビューを果たす。2016年にハリケーンズに移籍したが、シーズンの終わりにヨーロッパに行きレンスターに加入した。

2019年にアイルランド代表の出場資格を得ると、2020年に初キャップを獲得し、以来、3度のライオンズツアー経験を持つSHコナー・マレーに代わって9番のジャージーを着るようになり、SO（スタンドオフ）ジョニー・セクストンとハーフ団を組んだ。

アイルランド代表では2023年に『シックス・ネーションズ』でグランドスラム（全勝優勝）を達成。『ワールドカップ』フランス大会にも出場した。2024年も『シックス・ネーションズ』の連覇に貢献し、ワールドラグビーのベスト15に選出された。そして、今回うれしい初の『ブリティッシュ＆アイリッシュ・ライオンズ』ツアーへの参加となった。

◆2023年にアイルランドの市民権を獲得した。サーフィンが好きで、ラグビー選手にならなければプロサーファーになりたかった。ハリケーンズ時代のチームメイトで同じポジションのTJ・ペレナラとは仲が良く、ニュージーランド代表戦の後ジャージーを交換した。

TEXT by 斉藤健仁