ヘンリー・ポロック

今回のライオンズスコッドで1番のサプライズ招集で、最年少メンバーとなる。幼少期からスポーツに打ち込み、トライアスロンやランニングにも取り組んだが、ラグビーが一番好きだったという。

最初はSH（スクラムハーフ）だったが、よくレフェリーと口論になることから、バックローに転向させられたという。13歳でセインツのアカデミーに入団し、すぐにその素質を開花させ、イングランドの年代別代表でも頭角を現した。

2023年にセインツのシニアチームと契約し、11月に『プレミアシップ』デビューを飾ると、2024年にイングランドU20代表として、『U20シックス・ネーションズ』と、『U20チャンピオンシップ』制覇に大きく貢献し、両大会で大会最優秀選手にも選ばれた。

同年11月にイングランドA代表としてオーストラリアA代表と対戦し、MOM（マン・オブ・ザ・マッチ）に輝いた。12月にはセインツで、『ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ』でもデビューを飾った。

そして2025年の『シックス・ネーションズ』でイングランド代表初招集を受け、最終戦のウェールズ代表戦でベンチからデビューを果たし、2トライを挙げた。

また、セインツではチャンピオンズカップの準決勝でレンスターを相手にトライを挙げ、ファイナル進出に大きな貢献をし、最優秀選手賞候補にもノミネートされた。その強気なプレーがアンディ・ファレルHC（ヘッドコーチ）の目を惹き、今回の『ブリティッシュ＆アイリッシュ・ライオンズ』選出になった。

◆スポーツ一家で、母親はトライアスリート、姉は400mハードラー、弟のアンガスはゴルフ選手。スコットランド代表の資格も持っていた。子供の頃の憧れは、元オーストライラ代表のマイケル・フーパーと、元ニュージーランド代表のリッチー・マコウ。ラフバラ大学でスポーツマネジメントの勉強もしている。最年少のため、ライオンの人形「BILL」（ビル）くんのお世話係となった。

TEXT by 斉藤健仁