エリオット・デーリー

2013年、バーバリアンズの一員として『ブリティッシュ＆アイリッシュ・ライオンズ』相手にPG（ペナルティゴール）を決め、2017年はライオンズのメンバーとして、オールブラックス相手にPGを決めた唯一の選手。

子供の頃から運動神経が抜群で、5歳の時にラグビーを始め、中学時代のコーチの指導で、武器であるロングキックのスキルを磨いた。U16、U18、U20イングランド代表を経験。

アカデミーを経て、2010年ワスプスでプロデビュー。2015年はイングランド代表のトレーニングスコッドに選ばれたが、試合に出場することはなく、2016年にイングランド代表として初キャップを獲得。

2017年からは代表に定着し、WTB（ウィング）、FBでプレーするようになった。イングランドのエディー・ジョーンズ前代表ヘッドコーチから、「スイスアーミーナイフ」と呼ばれるロングキックも光り、2019年『ワールドカップ』に出場。2019-20シーズンからはサラセンズでプレーしている。

2021年もライオンズに招集され、南アフリカツアーで計7試合に出場し、スプリングボクスとの第1テストマッチで先発出場。2023年『ワールドカップ』フランス大会に出場し、2025年の『シックス・ネーションズ』では、イングランド代表としてのフランス代表戦にベンチから出場。後半38分に、26-25の勝利を導く決勝トライを挙げた。

バックスリー、CTBとしてもプレーできる万能性と、ロングキックを誇るベテランとして、3度目のライオンズツアーでも勝利に貢献する。

◆3人兄弟の末っ子。10代の頃はクリケットの選手としても名を馳せた。学業も優秀で、ついたあだ名は「Mr.パーフェクト」。ケンブリッジ大学に進学してラグビーをやりたいと考えていた。

ウィンストンという名前の黒いパグを飼っていて、愛犬のインスタグラムも開設している。ジャグリングも特技だ。イングランド代表＆サラセンズのチームメイト、HO（フッカー）ジェイミー・ジョージとは大の仲良し。

TEXT by 斉藤健仁