バーレーン・ヴィクトリアス チーム詳細
バーレーン・ヴィクトリアスBahrain - Victorious
- スポンサー
- Bahrain(複数企業による共同出資団体)
- チーム
Webサイト - bahraincyclingteam.com
- @BHRVictorious
- teambahrainvictorious
- Team Bahrain Victorious
- チームリスト
(UCI公式サイト) - https://www.uci.org/road/teams/
使用バイク:MERIDA REACTO TEAM
MERIDA REACTO TEAM
MERIDA REACTO TEAM
メリダ・リアクトチーム
完成車価格/ 165万円(デュラエースDi2搭載)
※現在は情報が異なる場合がございます。
※掲載価格はプロチームが使うモデルと同等もしくは近似グレードのものです。
2022年:21勝(+代表レース5勝)、UCIランキング8位
21世紀初頭に大々的に打ち立てられたバーレーンの開発指針「2030年エコノミックヴィジョン」には、「政府の発案・主導によりスポーツ活動を支援」という項目が存在する。バーレーン王子にして、同国五輪委員会会長であり政府青少年スポーツ最高評議会長でもあるナセル・ビン・ハマド・アル・ハリファのイニシアチヴにより2017年に船出したワールドチームも、この国策の一部であることは間違いない。
2019年度から2年間に渡り英国自動車メーカーのマクラーレン社がスポンサーを務め、時にレースカーとしてスポーツカーを使用するなど、華々しいイメージ戦略も採用した。誕生直後はヴィンチェンツォ・ニバリのチームでもあったし、入れ替わるようにマーク・カヴェンディッシュも入団。ビッグネームの起用も大いに話題を呼んだ。
ただバーレーンの名を本当の意味で世界中にとどろかせたのは、2021年の凄まじい快進撃。グランツール2大会で総合表彰台に、トータル区間6勝。しかも秋の泥んこルーベの終わりには、ソンニ・コルブレッリが石畳トロフィーを天に突き上げた。さすがに同じ勢いは保てなかったものの、昨2022年もまた素晴らしい成果を挙げた。マテイ・モホリッチが画期的な「ドロッパーシート」使用でミラノ〜サンレモをさらい取り、ディラン・トゥーンスは自慢の加速力でフレーシュ・ワロンヌのユイの壁を攻略。さらにはミケル・ランダが、ジロで7年ぶりのグランツール総合表彰台に返り咲いた。
王子の夢「グランツール制覇」はいまだ現実化されていない。創設7年目の今年こそ、野望を果たしたい。2023年ジロにはあらん限りのエースを詰め込んだ。一昨季ジロ2位ダミアーノ・カルーゾ&ブエルタ3位ジャック・ヘイグ、ブエルタ新人賞ジーノ・メーダー、昨ジロ山岳区間覇者サンティアゴ・ブイトラゴ……。対照的にツールはランダの可能性に懸ける。ちなみにモホリッチは春クラシックを最初から最後まで皆勤賞の予定!
残念ながらコルブレッリが不整脈でICD除細動器を心臓に植え込んだことにより、昨季半ばに現役続行を断念せざるを得なくなった。いまや創設メンバーはハインリッヒ・ハウッスラーと日本の新城幸也の、2人だけとなった。
text:宮本あさか