全国高校ラグビー大会とは
全国高等学校ラグビーフットボール大会とは?
大阪府の「東大阪市花園ラグビー場」で開催される高校チャンピオンを決める大会で、正式名称は「全国高等学校ラグビーフットボール大会」、通称「花園」と呼ばれる。
3月下旬に埼玉県の「熊谷ラグビー場」で行われる「春の選抜」(全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会)、7月に長野県菅平高原の「サニアパーク」で行われる「夏の7人制」(全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会)、そして「冬の花園」で「高校3冠」と呼ばれる。
過去に3冠を達成したのは、2014・16年度の東福岡、2015年度の東海大大阪仰星、そして2019年度の桐蔭学園の3校のみとなっている。
2024年度 第104回大会概要
参加校数
51校(各都道府県代表、北海道、東京は2校、大阪は3校)
シード校
※その年度の大会成績を踏まえ、Aシード3校、Bシード10校が選出される。
・Aシード:桐蔭学園(神奈川)、大阪桐蔭(大阪第1)、石見智翠館(島根)
桐蔭学園は昨季の優勝校で選抜ベスト4、夏の7人制で優勝。大阪桐蔭は選抜で優勝、石見智翠館は選抜で準優勝
・Bシード:茗溪学園(茨城)、國學院栃木(栃木)、目黒学院(東京第1)、國學院久我山(東京第2)、中部大春日丘(愛知)、東海大大阪仰星(大阪第2)、常翔学園(大阪第3)、天理(奈良)、東福岡(福岡)、大分東明(大分)
大会日程
・1回戦:2024年12月27日(金)28日(土)
・2回戦:12月30日(月)
・3回戦:2025年1月1日(水)
・準々決勝:1月3日(金)
・準決勝:1月5日(日)
・決勝:1月7日(火)
大会の歴史
大会の始まりは1918年(大正7年)に行われた「日本フットボール大会」で、サッカーとともに開催された。第3回大会から旧制中学のみの大会となり、第28回大会から高校の大会となった。
会場も豊中運動場、宝塚運動場、甲子園球場、甲子園南運動場、西宮球技場などで行われていたが、第42回から現在の花園ラグビー場で実施されるようになった。
大会当初は同志社中(京都)が大会を席巻したが、その後は外地の学校が優勝を重ねた。戦後は第28回から第48回大会までの21回で、秋田工業が10度も優勝するなど、黄金期を迎えた。また、1950年代後半から60年代前半は保善(東京)、その後は天理(奈良)や目黒(東京)が複数回優勝し、覇権を競った。
「スクールウォーズ」のモデルとなった伏見工業(現・京都工学院)が初優勝したのは、1980年度の第60回大会。この時、決勝で戦った大阪工業大学高校(現・常翔学園)は第57回大会で初優勝している。
2000年代に入り、啓光学園(現・常翔啓光学園)が4連覇を達成。近年は東海大大阪仰星などの大阪勢と、東福岡が優勝を分けあっていたが、2019年度は神奈川の桐蔭学園が22大会ぶりに関東勢での単独優勝を果たすと、翌年度は連覇を達成。2023年度も優勝するなど、近年の高校ラグビー界を引っ張る存在となっている。
優勝回数
・15回:秋田工業
・9回:同志社(全同志社含む)
・7回:常翔啓光学園、東福岡
・6回:東海大大阪仰星、天理
・5回:目黒、國學院久我山、常翔学園(旧・大阪工業大学高校)
・4回:保善、桐蔭学園、京都工学院(旧・伏見工業)
・3回:福岡、京城師範
・2回:盛岡工業、慶應義塾、神奈川総合産業(旧・相模台工業)、天王寺、台北一中、撫順中
過去の優勝チーム
回数 | 年度 | 決勝戦 |
---|---|---|
第1回 | 1917年 | 全同志社 31-0 京都第一商業 |
第2回 | 1918年 | 三高 24-0 同志社中 |
第3回 | 1919年 | 同志社中 3-0 京都第一商業 |
第4回 | 1920年 | 同志社中 6-0 京都第一商業 |
第5回 | 1921年 | 同志社中 6-0 京都第一商業 |
第6回 | 1922年 | 同志社中 14-0 立命館中 |
第7回 | 1923年 | 同志社中 6-0 京都第一商業 |
第8回 | 1924年 | 京都第一商業 12-0 天王寺中 |
第9回 | 1925年 | 同志社中 6-3 南満工業 |
1926年 | 中止 | |
第10回 | 1927年 | 同志社中 11-0 天王寺中 |
第11回 | 1928年 | 同志社中 41-0 早稲田実 |
第12回 | 1929年 | 慶應義塾普通 8-6 同志社中 |
第13回 | 1930年 | 京城師範 34-3 天理中 |
第14回 | 1931年 | 京城師範 30-5 同志社中 |
第15回 | 1932年 | 京城師範 32-5 天理中 |
第16回 | 1933年 | 秋田工業 8-5 京城師範 |
第17回 | 1934年 | 台北一中 3-3 鞍山中 ※両校優勝 |
第18回 | 1935年 | 天理中 14-5 神戸一中 |
第19回 | 1936年 | 培材高普 9-8 台北一中 |
第20回 | 1937年 | 秋田工業 3-0 養正普 |
第21回 | 1938年 | 撫順中 14-11 秋田工業 |
第22回 | 1939年 | 撫順中 11-3 秋田工業 |
第23回 | 1940年 | 台北一中 3-0 福岡中 |
第24回 | 1941年 | 関西大会:北野中 12-3 天王寺中 九州大会:福岡中 9-8 鞍山中 |
第25回 | 1942年 | 天王寺中 6-0 福岡中 |
1943~1945年 | ※太平洋戦争のため中止 | |
第26回 | 1946年 | 福岡中 6-0 神戸二中 |
第27回 | 1947年 | 秋田工業 6-6 函館市中 ※両校優勝 |
第28回 | 1948年 | 秋田工業 13-3 四條畷 |
第29回 | 1949年 | 秋田工業 14-3 福岡 |
第30回 | 1950年 | 天王寺 8-0 秋田工業 |
第31回 | 1951年 | 秋田工業 13-3 北見北斗 |
第32回 | 1952年 | 秋田工業 8-0 北見北斗 |
第33回 | 1953年 | 福岡 5-0 保善 |
第34回 | 1954年 | 慶應義塾 6-5 秋田工業 |
第35回 | 1955年 | 秋田工業 14-0 保善 |
第36回 | 1956年 | 秋田工業 14-3 盛岡工業 |
第37回 | 1957年 | 保善 14-3 日大二 |
第38回 | 1958年 | 秋田工業 6-0 盛岡工業 |
第39回 | 1959年 | 保善 9-0 北見北斗 |
第40回 | 1960年 | 秋田工業 13-6 保善 |
第41回 | 1961年 | 保善 9-5 京王 |
第42回 | 1962年 | 天理 8-3 北見北斗 |
第43回 | 1963年 | 保善 6-3 京王 |
第44回 | 1964年 | 秋田工業 6-3 天理 |
第45回 | 1965年 | 盛岡工業 6-5 天理 |
第46回 | 1966年 | 天理 14-10 京王 |
第47回 | 1967年 | 福岡電波 11-5 目黒 |
第48回 | 1968年 | 秋田工業 26-6 目黒 |
第49回 | 1969年 | 目黒 20-16 諌早農業 |
第50回 | 1970年 | 盛岡工業 20-9 天理 |
第51回 | 1971年 | 天理 17-13 目黒 |
第52回 | 1972年 | 目黒 27-0 花園 |
第53回 | 1973年 | 目黒 19-8 大分舞鶴 |
第54回 | 1974年 | 大分舞鶴 14-8 花園 |
第55回 | 1975年 | 国学院久我山 25-9 目黒 |
回数 | 年度 | 決勝戦 |
---|---|---|
第56回 | 1976年 | 目黒 29-9 花園 |
第57回 | 1977年 | 大阪工業大高 20-12 秋田工業 |
第58回 | 1978年 | 国学院久我山 40-6 黒沢尻工業 |
第59回 | 1979年 | 目黒 16-14 国学院久我山 |
第60回 | 1980年 | 伏見工業 7-3 大阪工業大高 |
第61回 | 1981年 | 大阪工業大高 13-4 秋田工業 |
第62回 | 1982年 | 国学院久我山 31-0 目黒 |
第63回 | 1983年 | 天理 18-16 大分舞鶴 |
第64回 | 1984年 | 秋田工業 9-4 相模台工業 |
第65回 | 1985年 | 大東文化大一 8-0 本郷 |
第66回 | 1986年 | 国学院久我山 22-6 熊谷工業 |
第67回 | 1987年 | 秋田工業 9-4 相模台工業 |
第68回 | 1988年 | 大阪工業大高・茗溪学園 ※両校優勝 (昭和天皇崩御のため決勝中止) |
第69回 | 1989年 | 天理 14-4 啓光学園 |
第70回 | 1990年 | 熊谷工業 19-9 天理 |
第71回 | 1991年 | 啓光学園 28-8 国学院久我山 |
第72回 | 1992年 | 伏見工業 15-10 啓光学園 |
第73回 | 1993年 | 相模台工業 19-6 東京農業大二 |
第74回 | 1994年 | 相模台工業 27-12 長崎北陽台 |
第75回 | 1995年 | 大阪工業大高 50-10 秋田工業 |
第76回 | 1996年 | 西陵商 26-25 啓光学園 |
第77回 | 1997年 | 国学院久我山 33-29 伏見工業 |
第78回 | 1998年 | 啓光学園 15-12 大阪工業大高 |
第79回 | 1999年 | 東海大仰星 31-7 埼工業大深谷 |
第80回 | 2000年 | 伏見工業 21-3 佐賀工業 |
第81回 | 2001年 | 啓光学園 50-17 東福岡 |
第82回 | 2002年 | 啓光学園 26-20 東福岡 |
第83回 | 2003年 | 啓光学園 15-0 大分舞鶴 |
第84回 | 2004年 | 啓光学園 31-14 天理 |
第85回 | 2005年 | 伏見工業 36-12 桐蔭学園 |
第86回 | 2006年 | 東海大仰星 19-5 東福岡 |
第87回 | 2007年 | 東福岡 12-7 伏見工業 |
第88回 | 2008年 | 常翔啓光学園 24-15 御所工業・実業 |
第89回 | 2009年 | 東福岡 31-5 桐蔭学園 |
第90回 | 2010年 | 桐蔭学園 31-31 東福岡 ※両校優勝 |
第91回 | 2011年 | 東福岡 36-24 東海大仰星 |
第92回 | 2012年 | 常翔学園 17-14 御所実業 |
第93回 | 2013年 | 東海大仰星 19-14 桐蔭学園 |
第94回 | 2014年 | 東福岡 57-5 御所実業 |
第95回 | 2015年 | 東海大仰星 37-31 桐蔭学園 |
第96回 | 2016年 | 東福岡 28-21 東海大仰星 |
第97回 | 2017年 | 東海大仰星 27-20 大阪桐蔭 |
第98回 | 2018年 | 大阪桐蔭 26-24 桐蔭学園 |
第99回 | 2019年 | 桐蔭学園 23-14 御所実業 |
第100回 | 2020年 | 桐蔭学園 32-15 京都成章 |
第101回 | 2021年 | 東海大大阪仰星 36-5 國學院栃木 |
第102回 | 2022年 | 東福岡 41-10 報徳学園 |
第103回 | 2023年 | 桐蔭学園 8-5 東福岡 |