SUPER GTとは？

SUPER GTの特徴のひとつが、クラスがふたつに分けられていることだ。GT500クラスとGT300クラス、それぞれの数字はシリーズ発足当初の、大まかな最大出力を示していたが、現在ではその範囲におさまっていない。特にGT500クラスでは正確な数値は公表されておらず、「550PS以上」と表記されるに留まっている。したがって、現在ではパフォーマンスレベルに、そのぐらいの違いがあると解釈すべきだろう。
見分け方はライトカバーとゼッケンベースが、GT500クラスは白であるのに対し、GT300クラスは黄色であること。何より走り出せば一目瞭然。明らかにスピード差があるからだ。実際、決勝レースがスタートすれば、いずれGT500クラスはGT300クラスに追いついて、周回遅れにしてしまう。しかも何回も。それだけにコーナーで両クラスの車両が数台で連なった時は、息を呑む光景も……。もちろん、クラスごとに分けたほうが安全ではあるのだが、当初は一定の台数確保という理由もあったのだろう。
現在ではGT500クラスの立場からは「いかにスムーズに抜いていくか」、GT300クラスの立場からは「いかにロスなく抜かれるか」という、相互のスペクタル感、エンターテイメント性を演出するための混走と考えてもいいだろう。