ローハン・デニス
INEOS GRENADIERS
ローハン・デニスRohan DENNIS
PROFILE
- チーム
- イネオス グレナディアーズ
- 生年月日
- 1990年5月28日
- 身長/体重
- 182cm/72kg
- 国籍
- オーストラリア
- rohandennis
- Past results:
- 世界選手権個人タイムトライアル:2018年・2019年優勝
- 世界選手権チームタイムトライアル:2014年・2015年優勝
- トラック世界選手権団体追抜:2011年優勝
- ジロ・デ・イタリア:区間通算1勝
- ツール・ド・フランス:区間通算1勝
- ブエルタ・ア・エスパーニャ:区間通算2勝
- 2015年ツアー・ダウンアンダー総合優勝&新人賞
- 2016年年国内選手権タイムトライアル優勝、ツアー・オブ・カリフォルニア総合2位、ツアー・オブ・ブリテン総合2位、エネコ・ツアー区間優勝
- 2017年国内選手権タイムトライアル優勝、ティレーノ~アドリアティコ総合2位、ツール・ラ・プロヴァンス総合優勝&ポイント賞、ツアー・オブ・ジ・アルプス区間優勝、ツール・ド・スイス区間優勝
- 2018年国内選手権個人タイムトライアル優勝、アブダビ・ツアー区間優勝、ティレーノ〜アドリアティコ区間優勝
- 2019年ツール・ド・スイス総合2位
- 2021年ボルタ・ア・カタルーニャ区間優勝、ツール・ド・ロマンディ区間優勝
独走のスペシャリストとして多いに名をなした。プロ29勝のうち19勝が個人タイムトライアル。2015年には当時のアワーレコード(52.491km)を樹立したし、ツール初日TT勝利でマイヨ・ジョーヌも身にまとった。もちろん個人TTで2度の世界チャンピオンにも輝いた。
総合争いにも興味はある。1週間程度のステージレースなら、ダウンアンダー総合制覇、カリフォルニア・ティレーノ・スイス総合2位とすでに手応えを感じているし、2018年には「グランツールライダー転身4年計画」をぶち上げた。
問題は繊細なメンタル。ヒルクライムに適した身体に作り変えようと根を詰めたあまり、摂食障害寸前まで追い込まれた。さらには「グラスの水があふれた(我慢が限界を越えた)」とツールを突如として途中で切り上げたり、昨季ロックダウン中には「心が折れた」と家を飛び出して失踪したり……。
強すぎるチームメイトたちも、時にデニスを苦悩させる。現個人TT世界王者ガンナと同じチームなのは「素晴らしいことだし、彼に対する友情は変わらないけれど、やっぱり時々はキツイ」と告白するし、昨ジロでは驚異的な登坂力を披露したけれど、すべては仲間の総合優勝を補佐するため。
この先どの方角へ舵を切るのかは、本人もいまだ分からない。とにかく今年はリオ五輪(TT5位)以来ずっと目指してきた、東京での栄光を獲りに行く。ちなみにガンナがジロ→東京の予定なら、デニスはツール→東京を希望している。
text:宮本あさか