コースの特徴
2年前の約束を果たしに行く。2019年第19ステージ、雹嵐で土砂が流れ出し、レースは突然中断された。プロトンはティニュにたどり着けなかった。すぐに戻ってくる……そんな開催委員長の宣言通り、大会1週目の最終日、この山でフィニッシュを争う。
コース自体は2年前と同じではない。前回が南西から攻めたのだとしたら、今回は北側からティニュを目指す。当然コース途中に登場する山岳は全て異なる。前半には2級の激坂ドマンシーと1級セズィが、中盤には超級プレ(登坂距離12.6km、平均勾配7.7%)と2級ロズラン(5.7km、6.9%)が組み込まれた。
プレ&ロズランの2峠は2018年に続くセット登坂。3年前はプレの、登坂開始5km以降から山頂間際まで延々続く激勾配ゾーン(中でも最終2kmは10〜11%超)で、激しい総合争いが勃発した。またほんの短い下りと尾根を経てロズランを上りきった直後、20km近い長いダウンヒルを利用して攻撃を試みた選手も。
そこから先は多くの選手にとって未知の世界。14年前にただ1度ティニュで勝負を争って以来初めて、全長21kmの長い山道をツール一行が上るのだ。平均勾配は5.6%と緩めながら、残り8kmには9%超のゾーンも待ち受ける。なにより残り3kmで、標高は2000mを超える。
正式には山頂フィニッシュではない。1級山頂を上り詰めた後、ラインまで平坦路1.9kmを突き進まねばならない。持てる力を全て絞り出しても大丈夫。翌日はここティニュの山の上で、待ちに待った休息日を過ごすのだから。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
29km/h | 31km/h | 33km/h | 29km/h | 31km/h | 33km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:10 | 13:10 | 13:10 | 20:10 | 20:10 | 20:10 |
19.6km地点 | 2級山岳 | 13:43 | 13:41 | 13:40 | 20:43 | 20:41 | 20:40 |
32.7km地点 | 中間スプリント | 14:11 | 14:08 | 14:04 | 21:11 | 21:08 | 21:04 |
49.4km地点 | 1級山岳 | 14:53 | 14:46 | 14:40 | 21:53 | 21:46 | 21:40 |
80.9km地点 | 超級山岳 | 15:54 | 15:43 | 15:34 | 22:54 | 22:43 | 22:34 |
93.3km地点 | 2級山岳 | 16:22 | 16:09 | 15:58 | 23:22 | 23:09 | 22:58 |
143km地点 | 1級山岳 | 18:03 | 17:43 | 17:26 | 1:03 | 0:43 | 0:26 |
144.9km地点 | ゴール | 18:07 | 17:47 | 17:30 | 1:07 | 0:47 | 0:30 |