チーム ジェイコ・アルウラー チーム詳細
チーム ジェイコ・アルウラーTeam Jayco AlUla
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- Jayco(キャンピングカー製造会社)、AlUla(サウジアラビア)
- チーム
Webサイト - greenedgecycling.com
- @GreenEDGEteam
- greenedgecycling
- GreenEdge Cycling
- チームリスト
(UCI公式サイト) - https://www.uci.org/road/teams/
使用バイク:GIANT PROPEL ADVANCED SL 0
GIANT PROPEL ADVANCED SL 0
GIANT PROPEL ADVANCED SL 0
ジャイアント・プロペルアドバンスドSL0
完成車価格/159万5000円 (デュラエースDi2搭載)
※現在は情報が異なる場合がございます。
※掲載価格はプロチームが使うモデルと同等もしくは近似グレードのものです。
2022年:22勝(+代表レース2勝)、UCIランキング16位
国を挙げた強化プロジェクトの、まさしく成功例。たしかにオーストラリアには「お家芸」とも言える、トラック競技で築いた堅固な土台があった。さらに「ロンドン五輪へ向けた強化」を理由に国家から約17億円の援助を受け、イタリアに欧州トレーニングセンターも開設した。現実的なヴィジョンと、着実な筋道を経て、ついに2012年、オーストラリア史上初のワールドチームとしてデビューを果たした。
スタートダッシュは凄まじかった。創設イヤーの1月ダウンアンダーでいきなりワールドツアー初総合勝利を、3月のミラノ〜サンレモでモニュメント初勝利を、そして5月のジロ・デ・イタリア第3ステージでグランツール区間初勝利を。記念すべき3つの初勝利すべてが、「オージー」の手によるものだった。また秋には世界選手権チームタイムトライアルで堂々の銅メダルを獲得し、翌2013年にはツール・ド・フランス区間初勝利に初マイヨ・ジョーヌで、明るい話題を振りまいた。
グランツール総合争いにも、早い段階から挑んでいる。2016年にはエステバン・チャベスがジロで初の総合表彰台乗りを達成し、2018年ブエルタでは、サイモン・イエーツがチームに初めてのグランツール総合優勝をもたらした。ちなみに昨春オーストラリア人として初のジロ総合制覇を成し遂げたジャイ・ヒンドレーや、一昨季ブエルタ3位ジャック・ヘイグも、現在はチームこそ違えど、やはり若かりし日には母国のチームで育成指導を受けた。
資金繰りには時に苦労した。うますぎる話に乗りかけて……途中でとん挫したこともある。こんなチームは、今季、サウジアラビアの自治体アルウラーの名と共に走る。中東の名はプロトン内ですでにおなじみとなり(バーレーンとUAE)、国家名や首都名、地方名を冠する政治的プロジェクト的なチームはこれまでだっていくつも存在したけれど(アスタナ、イスラエル、ブルターニュ…)、今回は純粋な観光PR目的。同国で唯一のユネスコ世界遺産を、世界に広く知らしめるためなんだとか。今回のチームスポンサーシップと、2020年にプロレース化したサウジツアーとで、地方観光局はなんと150億USドル(約2兆円)を用意したとのこと……!
新たなスポンサーと共に、新たな10年に向けて、再び猛ダッシュを切る。2023年もグランツール総合はイェーツで、スプリントはフルーネウェーフェンで、そしてクラシックや軽いアップダウンレースはマシューズで、新たな成功を追い求める。
text:宮本あさか