レナード・ケムナ
レナード・ケムナLennard KÄMNA
- チーム
- ボーラ・ハンスグローエ
- 生年月日
- 1996年9月9日
- 身長/体重
- 181cm/65kg
- 国籍
- ドイツ
- Strava
- Lennard Kämna
- @lennardkaemna
- lennardkaemna
- 【Past results】
- ジロ・デ・イタリア:区間1勝
- ツール・ド・フランス:区間1勝
- 2017年:世界選手権チームタイムトライアル金メダル、ツール・デ・フィヨルド総合5位
- 2020年:ブエルタ・ア・ムルシア総合3位、ヴォルタ・アン・アルガルヴェ総合7位、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ総合8位
- 2021年:ボルタ・ア・カタルーニャ区間優勝
- 2022年:ブエルタ・ア・アンダルシア区間優勝、ツアー・オブ・ジ・アルプス区間優勝、国内選手権個人タイムトライアル優勝
ジュニア時代に個人タイムトライアル世界チャンピオンに輝いた時は、母国ドイツでは「トニー・マルティンの後継者」と話題を呼んだ。ワールドツアー1年目でチームタイムトライアル世界チャンピオンに上り詰めると、むしろ自転車界は「次代のトム・デュムラン」と確信した。
19歳での早熟なプロ入り。21歳の春には体調不良から一時的な「燃え尽き症候群」も経験した。「より長期的な目標へと意識を切り替えるために」、あえて自主休養。丸5カ月間レースを離れた。さらに24歳で、やはり初夏から自主的にオフに入った。体調不良からの精神不調に陥ったからであり、「英気を養い、時間をかけて自分の調子を立て直していく」必要を感じたから。2021シーズンは5月で打ち切り、翌年までレース現場に帰ってこなかった。
完全に燃え尽きてしまったデュムランとは異なり、幸いにも、ケムナは休養のたびに強くなって戻ってきた。なにより心身共にフレッシュな状態で挑んだ2022シーズンは、大きな躍進の年に。年間4勝と過去最多の勝利数を叩きだしただけではない。ジロでは難関山頂フィニッシュを勝ち取り、最終日前日の難関山岳では、チームメイトJ・ヒンドリーの逆転総合優勝をパーフェクトにお膳立て。ツールでは区間2勝目こそ逃したものの……やはり激坂山頂フィニッシュへ向けてずば抜けた独走力を披露。TTにも山岳にも強い脚を、見事に証明してみせた。
そして26歳で迎えた今シーズン、ついにグランツールの総合エース格へと昇格した。まずはタイムトライアル距離の長いジロ・デ・イタリアに狙いをつける。ディフェンディングチャンピオンチームとして、総合表彰台を期待されているのは分かっている。ただストレスを感じやすい自分としては、あえて数値目標は設定しない。「自分にできる限りの上位」を、ひたすら目指していく。
text:宮本あさか 写真:© BORA - hansgrohe