ヤコブ・フルサン
ヤコブ・フルサンJakob FUGLSANG
- チーム
- イスラエル・プレミアテック
- 生年月日
- 1985年3月22日
- 身長/体重
- 181cm/65kg
- 国籍
- デンマーク
- Strava
- @jakob_fuglsang
- jakobfuglsang_official
- Jakob Fuglsang
- Archive
- 2023・2022・2021・2020・2019
- 【Past results】
- ジロ・デ・イタリア:2020年総合6位
- ツール・ド・フランス:2013年総合7位
- ブエルタ・ア・エスパーニャ:区間通算2勝
- 2008年:デンマーク・ルント総合優勝
- 2009年:デンマーク・ルント総合優勝
- 2010年:国内選手権個人タイムトライアル優勝、デンマーク・ルント総合優勝
- 2012年:ツール・ド・ルクセンブルク総合優勝、ツアー・オブ・オーストリア総合優勝、国内選手権個人タイムトライアル優勝
- 2016年:リオデジャネイロオリンピックロードレース銀メダル
- 2017年:クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝
- 2018年:ツール・ド・スイス総合2位、ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ総合3位、ブエルタ・ア・アンダルシア総合4位
- 2019年:ストラーデ・ビアンケ2位、ティレーノ〜アドリアティコ総合3位、ラ・フレーシュ・ワロンヌ2位、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝、ブエルタ・ア・アンダルシア総合優勝、リエージュ~バストーニュ~リエージュ優勝
- 2020年:ブエルタ・ア・アンダルシア総合優勝&ポイント賞、イル・ロンバルディア優勝、ツール・ド・ポローニュ総合2位
- 2021年:ツール・ド・スイス総合3位
- 2022年:メルカントゥール・クラシック・アルプ=マリティーム優勝、ツール・ド・スイス総合3位、ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ総合6位
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、イル・ロンバルディアと起伏系の2大モニュメントを制している。クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝2回、グランツールの区間優勝はブエルタ・ア・エスパーニャの2回、ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアで総合トップ10位圏内入賞経験がある。自分の戦歴の中で、何よりも大切に思っているのはリオ五輪ロードの銀だ。
自転車が好きだけれど嫌い、実はそういった鬱屈した思いを抱えていた。トレーニングも、泣き言を許さない厳しさも、アスリートとしての自己管理も好きだ。尊敬できるリーダーのために身を尽くすことも好きだった。けれど自分自身について言えば、勝利に対する渇望のようなものがどこか欠けていた。
例えば椅子や家をデザインしたり造ったりしたらそこには実用性があり、形が残る。スポーツには形がなく、それがなくても人は生きていける。自分がやってきたことの証明として人に見せられるものがないと感じていた。自転車の世界であれば、例えばツール総合7位だったことは何らかの意味を持つだろう。けれど、このすべてが終わって「普通の」世界に戻るときに、自分がやってきたことの証がないことが嫌だった。手に入れることができた銀メダルは、自分が持つ唯一の証明だということに気がついた。だからこそ、東京五輪の金がどうしても欲しかったのだ。
2022年シーズンは、メルカントゥール・クラシック・アルプ=マリティームで2020年のロンバルディア以来の勝利を挙げた。スイスで総合3位、母国デンマークで開催されたツールは、プランシュ・デ・ベルフィーユでタイムを失い始めると目標をステージ狙いに切り替え、5分以上の遅れでフィニッシュ。以降は逃げからの区間勝利を狙ったが、ステージ15の落車で肋骨を骨折し、リタイアした。
2023年シーズンには、UAEツアーでシーズン入りしている。シーズン前半から夏にかけては、アムステル、リエージュなどのワンデークラシックと夏のツールに照準を合わせる。
チームが降格された場合には2024年末の契約終了を待たずに引退する可能性を示唆していたが、ひとまず2023年については現役続行を決めた。チームがグランツール(2023年も招待枠頼み)とWTレースの自動的な出場権を失う2024年については、2024年パリ五輪に出場したいという気持ちはあるものの、どうするか決まっていない。
text:寺尾真紀