クリストファー・フルーム

Israel - Premier Tech

クリストファー・フルームChristopher FROOME

PROFILE

チーム: イスラエル・プレミアテック
生年月日: 1985年5月20日
身長/体重: 186cm／68kg
国籍: イギリス
Strava: Chris Froome
Twitter: @chrisfroome
Instagram: chrisfroome
Facebook: Chris Froome

【Past results】
ジロ・デ・イタリア：2018年総合優勝＆山岳賞、区間通算2勝
ツール・ド・フランス：2013年・2016年・2017年総合優勝、2015年総合優勝＆山岳賞、2012年総合2位、2018年総合3位、区間通算7勝
ブエルタ・ア・エスパーニャ：2011年総合優勝＆複合賞、2017年総合優勝＆ポイント賞＆複合賞、2012年総合4位、2014年総合2位＆複合賞、2016年総合2位、区間通算5勝
2013年：ツアー・オブ・オマーン総合優勝＆ポイント賞、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝＆ポイント賞、ツール・ド・ロマンディ総合優勝、クリテリウム・アンテルナシオナル総合優勝
2014年：ツアー・オブ・オマーン総合優勝
2015年：ブエルタ・ア・アンダルシア総合優勝、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝
2016年：ヘラルド・サン・ツアー総合優勝、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合優勝、リオデジャネイロ五輪個人タイムトライアル銅メダル
2017年：クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合4位
2018年：ツアー・オブ・ジ・アルプス総合4位

2019年クリテリウム・デュ・ドーフィネでの大事故から3年。復帰以降、ステージ順位では最も小さな数字が昨季は2つ刻まれた。最初は5月末に行われたメルカントゥール・クラシック・アルプ＝マリティームという新しめのワンデーレースで、優勝のフルサンから3’58”遅れることの11位。そして次は、ツール・ド・フランス第12ステージの区間3位。超級山岳を3つ越えるビッグステージで序盤から逃げ続け、最終峠のラルプ・デュエズではステージ勝者のトーマス・ピドコックを力の限り追いかけた。

ツールのステージを争うことができたこと、事故の後遺症の痛みを感じずに走れていることは「全てが良い方に進んでいる」という自信を与えてくれたが、その矢先にコロナ感染でリタイアを余儀なくされ、その後はなんとか完走したブエルタ・ア・エスパーニャも含め、残りのシーズンを通じて強い倦怠感や動悸といった罹患後症状に苦しめられることになった。

2023年は、前年のコロナ感染前の状態からシーズンをスタートできたら、と思っている。年間を通してのプログラムはまだ明らかになっていないが、チームはツールの招待枠を獲得している（ブエルタは発表前）。

「5勝クラブ」の夢はいつもそこにあるけれど、もっと現実的なステップがその前にあることもよく理解している。例えば短いステージレースを目標に据えること。何よりも、怪我や体調不良に中断されることなくレースやトレーニングができること。

今シーズン末には38歳になるが、今の時点では引退については全く考えていない。事故から復帰した自分が、ネオプロに戻ったような気持ちになるときもある。知らずに住血吸虫症に侵され、途方もない倦怠感でグルペットからも遅れ、レース車両に掴まったカドでジロを失格になってしまった時でさえ、自転車をやめたいとは思わなかった。あの頃と変わらず、このスポーツに自分の全てを注ぎ込むことを、まだやめたいとは思わない。

text：寺尾真紀