コースの特徴
マドリード郊外の町から、和やかに、のんびりと、最後の1日は走り出す。3週間前にオランダで勃発した赤ジャージ争奪戦は、前夜ナバセラダのてっぺんで、すでに決着がついている。熾烈な戦いを繰り広げてきたライバルたちは、笑顔で並走しながら、互いの健闘を称え合う。おそらくマドリードの周回コースに入場するまで、いわゆる伝統に従って、プロトンはただ静かにペダルを回す。
残り52.2km、1度目のフィニッシュライン通過が、勝負開始の合図だ。いまだ元気の残る者たちは、大会最後の逃げに勢い良く飛び出していき、スプリンターチームは大会最後のステージ勝利に向けて隊列を組む。マドリードの目抜き通りに大胆に描かれた、全長5.8kmの周回コースで、最後の追いかけっこ。独特な「T」の字型のコースは、つまりUターン3回と直角コーナー2回(それ以外に緩いカーブが4回)で構成されている上に、微妙ながら上り下りも繰り返される。
9回目のライン通過時には、マドリードの空に残り1周を知らせるジャンの音が鳴り響き、いよいよ3週間で最後のスプリント。そして、いつものように、四隅を記念建造物に囲まれた荘厳なシベレス広場に、ステージ勝者が全速力でなだれこむ。こうして2022年ブエルタ・ア・エスパーニャは美しく幕を閉じ、今シーズンのグランツール全日程が終了する。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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40km/h | 38km/h | 36km/h | 40km/h | 38km/h | 36km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 17:26 | 17:26 | 17:26 | 00:26 | 00:26 | 00:26 |
50.3km地点 | 中間SP | 18:41 | 18:45 | 18:49 | 01:41 | 01:45 | 01:49 |
96.7km地点 | ゴール地点 | 19:51 | 19:58 | 20:07 | 02:51 | 02:58 | 03:07 |