コースの特徴
山頂フィニッシュが大好きなブエルタが、あえて組み込んだ長い下りフィニッシュ。しかもグランツールではほとんど例を見ない、周回山岳ステージ。タラベラ・デ・ラ・レイナがスタート地となるのは4年ぶり。一方でフィニッシュを迎え入れるのは11年ぶり。特にフィニッシュではキッテルやベンナーティによる「大集団スプリント」の舞台となってきたが、今回は、少なくともスプリンターに勝機はない。
スタートラインはアラメダ公園の脇に引かれた。そこから町外れに走り、全長約63kmの周回コースへ。大きな輪の地形は極めて単純明快。真ん中に2級山岳プエルト・デル・ピエラゴが、ただ1つそびえ立つ。これを約20kmかけて上り、約30kmかけて山を下る。それを2度繰り返すだけ。
登坂距離9.3km、平均勾配5.6%という2級山岳の上りは、途中11%ゾーンが一瞬登場するものの、特段クレイジーではない。一方の下り序盤はたしかに道幅が細く、ヘアピンカーブも点在する。また秋の山を侮ってはならない。特に木々の間を駆け抜けるこの日のコースは、そろそろ落ち葉のせいで路面が滑りやすくなっている危険性もある。なにより同じ下りを2回使用するということは、1回目で下見を済ませたダウンヒル巧者が、2回目にとてつもない加速を切る可能性があるということ……。
2015年大会は、第20ステージの「下り」でとどめを刺され、先日引退したトム・デュムランが総合首位から転落した。古くは2006年第17ステージでも、「下り」アタックに翻弄され、今年引退のバルベルデが総合リーダージャージを脱いだ。2022年大会にも、いまだサプライズが待ち受けているかもしれない。大きな輪を抜け出したら、ほんの少し平坦を走り、タホ川のほとりでフィニッシュする。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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42km/h | 40km/h | 38km/h | 42km/h | 40km/h | 38km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 14:03 | 14:03 | 14:03 | 21:03 | 21:03 | 21:03 |
30.3km地点 | 2級山岳 | 14:46 | 14:48 | 14:50 | 21:46 | 21:48 | 21:50 |
81.7km地点 | 中間SP | 15:59 | 16:05 | 16:12 | 22:59 | 23:05 | 23:12 |
96.1km地点 | 2級山岳 | 16:20 | 16:27 | 16:34 | 23:20 | 23:27 | 23:34 |
138.3km地点 | ゴール地点 | 17:20 | 17:30 | 17:41 | 00:20 | 00:30 | 00:41 |