コースの特徴
勝負の週末がやって来た。クイーンステージ級の山頂フィニッシュ2連戦。土曜日のこの日は、すでに「伝統」とも言える1級山岳パンデラの山頂で、5年ぶりの死闘が待ち受ける。
スタート地モントロは、2000年以来、なんと22年ぶりのブエルタ登場となるそうだ。2021年8月には、スペイン観測史上最高気温47.4度を記録した同町から、熱い戦いの火蓋は切って落とされる。
ステージ序盤は、約80kmに渡り、平坦基調の道が続く。逃げ切りや前待ちを狙う選手たちが、きっと凄まじく活発な動きを見せてくれるに違いない。フィニッシュ手前約78km、オリーブの産地ハエンを過ぎると、道は起伏を帯びる。3級山岳シエテ・ピリリャス(9.9km、3.5%)と、続く小さなアップダウンとで、有力選手たちは戦闘モードへと完全に切り替わる。
ラスト23kmは、2つの峠が、まるで1つの山道であるかのように連なっている。2級山岳ロス・ヴィリャレス(登坂距離10.4km、平均勾配5.5%、最大11%)を上り詰めたら、一切ダウンヒルのないまま、約4km先で1級山岳シエラ・デ・ラ・パンデラ(8.4km)へ。
その白茶けた岩の山道は、いきなり難勾配からガツンと始まる(1kmに渡り15%→10%)。一旦わずかに勾配は緩むものの、すぐに「壁」に激突だ。約2kmに渡り10〜15%の激坂ゾーンが立ちはだかり、勾配は最大で20%にも至る。ラスト1kmからは尾根道を緩やかに下った後、改めて、軍事電波塔のそびえる山頂へ向けて、最大15%の爆発的な上りへとペダルを踏み込まねばならない。
これまで5回の熱戦を見届けてきたパンデラだが、実は、この山の勝者がその年の大会覇者になったことはない。ただ、最近の3回は、この山頂で総合リーダージャージを着ていた選手が、最終日に総合優勝の栄冠を持ち帰っている。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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40km/h | 38km/h | 36km/h | 40km/h | 38km/h | 36km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 13:17 | 13:17 | 13:17 | 20:17 | 20:17 | 20:17 |
107.2km地点 | 3級山岳 | 15:57 | 16:06 | 16:15 | 22:57 | 23:06 | 23:15 |
127.2km地点 | 中間SP | 16:27 | 16:37 | 16:49 | 23:27 | 23:37 | 23:49 |
148.2km地点 | 2級山岳 | 16:59 | 17:11 | 17:24 | 23:59 | 00:11 | 00:24 |
160.3km地点 | 1級山岳 ゴール地点 |
17:17 | 17:30 | 17:44 | 00:17 | 00:30 | 00:44 |