コースの特徴
休息日を明け、大会もほぼ折り返し地点。北部の山で築き上げられた総合の順列を、東海岸で、少し整頓し直す。平坦な個人タイムトライアルで、マイヨ・ロホ争いに、新たな秩序が与えられる。
27年ぶりにブエルタを受け入れるエルチェの、22年前にユネスコ世界遺産に登録された「椰子園」の前から、選手たちは1人ずつ、全長30.9kmのコースへと走り出していく。出走順は前日の総合最下位から降順で、出走間隔は1分。総合上位20名のみは2分間隔のスタートだ。
道は最初から最後までフラットで、しかも長い直線といくつかの直角コーナーで構成されている。つまりは大きなギアを回せるスペシャリスト向け。しかもアリカンテ空港を迂回するように走るコースは、当然ながら周りに遮るものがなにもない荒野で、強い風が吹き抜ける可能性も。海沿いの道を北上する後半も、やはり、風の影響を逃れることは出来ない。
アリカンテの港を横切り、最後は市街地でフィニッシュ。開催委員会の計算によれば、走行タイムは35分程度。つまりは時速53km/h前後で、すさまじいハイスピードレースを予測しているということになるし、当然タイム差も大きくなる可能性がある。
ちなみに東京五輪個人TT金メダリストのプリモシュ・ログリッチは、ブエルタ3連覇中の個人TT区間は全4ステージ(平坦1、起伏2、登坂1)のすべてで優勝をさらっている。特に2019年と2020年は大会半ばの個人TTステージでマイヨ・ロホを手に入れ、そのまま最終日まで決して脱ぐことはなかった。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||
---|---|---|---|---|---|
第1走者 | 最終走者 | 第1走者 | 最終走者 | ||
0km地点 | スタート地点 | 14:40 | 16:55 | 21:40 | 23:55 |
10.4km地点 | 中間計測 | 14:51 | 17:06 | 21:51 | 23:06 |
21km地点 | 中間計測 | 15:04 | 17:19 | 22:04 | 00:19 |
30.9km地点 | ゴール地点 | 15:15 | 17:30 | 22:15 | 00:30 |