コースの特徴
クレシェンドで進んできた2026年ツールも、いよいよクライマックスの時を迎えた。アルプスの山頂フィニッシュ3連戦。その初日の舞台には、オルシエール・メルシエットが選ばれた。不吉なジンクスが存在する山だ。なにしろ、過去5回ツールに登場しながら、この山頂を制した選手は、決してその年のツールを勝つことはなかった──。
前日、史上初めてツールステージ地となり、スプリンターたちが栄光を目指したヴォワロンが、この日は一転、意欲に満ちたクライマーたちを戦場へと送り出す。
スタートから約25kmで、早くも山の戦いが幕を開ける。1級山岳アンジャン(登坂距離11.4km、平均勾配5.4%)の長い上りが、プロトンを一気に絞り込むだろう。ステージ中盤で2級山岳(9.7km、5%)を上り詰めると、そのままエクラン自然公園の高台を縫うようにフィニッシュへ向かう。
ラスト25kmは2020年第4ステージとほぼ同じ。つまり3級山岳(2.5km、6.9%)を越え、短い下りの先に、1級山岳オルシエール・メルシエットへ。公式の登坂距離は7.1kmだが、実質は15km以上にもわたって上りが続くのだ。
初登場の1971年で、この山は伝説になった。オカニャが60kmに及ぶ勇敢な独走を成功させ、あのメルクスに総合で9分以上の大差をつけてマイヨ・ジョーヌを手に入れたのだ。しかし数日後、激しい落車の犠牲となり、総合首位のまま無念のリタイア。悲願のツール総合優勝は、その2年後のことだった。また翌1972年にこの山を制したファンインプも、その年は山岳賞止まり。ツール総合優勝は4年後まで待たねばならなかった。
そして6年前。この山頂で小集団の争いをログリッチが制した。プロ2年目のポガチャルは区間2位に終わったものの、この地で生涯初めて新人ジャージを身にまとう。もっとも、その結末は、誰もが知るところだ。大会の終わりにポガチャルが劇的な逆転総合優勝を収め、ログリッチは総合2位に涙した。
そんなオルシエール・メルレットの呪いを、2026年の黄色い勇者は打ち破れるだろうか。ラスト7.1kmの平均勾配は6.7%。規則正しくヘアピンカーブが連なり、麓から山頂までほぼ一定の勾配が続く。
文:宮本あさか
| 残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | ||
| 185.2 km | オフィシャル スタート |
12:50 | 12:50 | 12:50 | 19:50 | 19:50 | 19:50 |
| 148.5 km | 1級山岳 | 13:49 | 13:51 | 13:55 | 20:49 | 20:51 | 20:55 |
| 93.0 km | 2級山岳 | 15:05 | 15:12 | 15:20 | 22:05 | 22:12 | 22:20 |
| 72.4 km | 3級山岳 | 15:34 | 15:42 | 15:52 | 22:34 | 22:42 | 22:52 |
| 56.1 km | 中間SP | 15:54 | 16:03 | 16:13 | 22:54 | 23:03 | 23:13 |
| 19.0 km | 4級山岳 | 16:41 | 16:52 | 17:06 | 23:41 | 23:52 | 00:06 |
| 0.0 km | フィニッシュ 1級山岳 |
17:12 | 17:25 | 17:40 | 00:12 | 00:25 | 00:40 |
