コースの特徴
1905年にツール史上初の本格山岳として登場したバロン・ダルザスが、真の山男を選び出す。エディ・メルクス伝説の始まりの地であり、ティボー・ピノの思い出を宿すヴォージュ山地の名峰は、クライマーとしての脚力はもちろん、ダウンヒラーとしての資質も要求する。
今大会最長にして、唯一の200km超え。とはいえ序盤150kmだけなら平坦ステージそのもの。逃げの形成にはずいぶんと時間を要するかもしれない。137.8km地点の中間ポイントまでは、スプリンターチームが厳しい統制を敷く可能性もある。……その中間スプリントが置かれるメリゼこそ、2023年限りで現役を退いたピノの故郷。引退後はこの村で農園を営み、今年は民泊もオープンさせたという。
スプリント勝負を終えると、ようやく山の戦いへ。3級山岳コル・デ・クロワ(登坂距離5.1km、平均勾配4.8%)で素早く脚を整えたら、すぐさま1級山岳バロン・ダルザス(8.9km、6.9%)へと挑みかかる。麓から山頂まで一定の勾配が淡々と続く山道には、決して激勾配ゾーンもない代わりに、緩む区間も一切存在しない。
1969年、この山頂で、メルクスが人生初めてのツール区間勝利を手に入れ、そのまま初のマイヨ・ジョーヌ獲得へと突き進んだ。2011年には若き日のピノも、ツール・アルザスの山頂フィニッシュを制している。
ただ今回の戦いは、山頂では終わらない。フィニッシュまでは約30km。壮大なダウンヒルの序盤には、ヘアピンカーブの連続も待ち受ける。しかも必ずしも下りっぱなしというわけではない。残り5km地点には、短い急坂も潜む。
フィニッシュはベルフォール。ヴォーバン要塞と街を見守るライオン像で知られるこの地が、ツールを迎えるのは33回目。ピノが初めてツール区間優勝を飾った日のスタート地であり、現役最後の山岳ステージの幕が開けた場所──。つまりスタート地として選ばれることの多いベルフォールで、実に48年ぶりに、区間フィニッシュが争われる。
文:宮本あさか
| 残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
| 205.8 km | オフィシャル スタート |
13:20 | 13:20 | 13:20 | 20:20 | 20:20 | 20:20 |
| 68.0 km | 中間SP | 16:12 | 16:20 | 16:28 | 23:12 | 23:20 | 23:28 |
| 48.4 km | 3級山岳 | 16:41 | 16:50 | 17:00 | 23:41 | 23:50 | 00:00 |
| 29.9 km | 1級山岳 | 17:12 | 17:23 | 17:36 | 00:12 | 00:23 | 00:36 |
| 0.0 km | フィニッシュ | 17:46 | 17:59 | 18:12 | 00:46 | 00:59 | 01:12 |
