コースの特徴
フランス選手たちが特別なモチベーションに燃える1日に、開催委員会はピレネーの超級山頂フィニッシュを用意した。果たして2017年ワレン・バルギル以来4年ぶりに、フレンチクライマーが革命記念日勝利を手に入れられるだろうか!?
2年ぶりのシャンゼリゼ軍事パレードが終了する頃、ツール一行はトゥールーズ郊外のミュレから走り出す。スタートから115kmは「平坦ステージ」と呼んでも過言ではなさそう。113.4km地点の中間スプリントでは、熾烈なマイヨ・ヴェール争いだって繰り広げられるに違いない。
地形は突然ガラリと変わる。ステージも残り60kmを切り、最初の山道を上り始めると、そこから先はもはや厳しい上りか下りしか存在しない。「クイーンステージ」の所在がいまいち分からない2021年大会だが、間違いなく、この日の最終盤は今大会随一の難度を誇る。
まずは史上51回目の登場で、21世紀に入って通過しなかったのはわずか4大会だけ..という常連1級ペイルスルド(登坂距離13.2km、平均勾配7%)に挑みかかる。続けざまに比較的新入りのヴァル・ルロン・アゼ(7.4km、8.3%)へ。ペイルスルドが勾配の安定しないがたがたの山道なら、ヴァル・ルロン・アゼは、九十九折の連なる序盤3kmに繰り返し10〜14%の難勾配が登場する。
締めくくりは超級ポルテ峠。全長16kmの長い山道が、自動車で到達できるフレンチピレネー最高峰の2215mへと誘う。平均勾配は8.7%。序盤に3kmに渡り10%前後の激勾配が続き、最後の1kmも10%超。3年前初登場時には登坂口で加速したナイロ・キンタナが、くねくねと魔界のようにうねる山道で、見事な独走勝利を手にしている。
文:宮本あさか
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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34km/h | 36km/h | 38km/h | 34km/h | 36km/h | 38km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 12:10 | 12:10 | 12:10 | 19:10 | 19:10 | 19:10 |
113.4km地点 | 中間スプリント | 15:09 | 15:00 | 14:52 | 22:09 | 22:00 | 21:52 |
129.1km地点 | 1級山岳 | 15:47 | 15:35 | 15:25 | 22:47 | 22:35 | 22:25 |
149.5km地点 | 1級山岳 | 16:24 | 16:09 | 15:57 | 23:24 | 23:09 | 22:57 |
178.4km地点 | ゴール 超級山岳 |
17:24 | 17:06 | 16:49 | 0:24 | 0:06 | 23:49 |