コースの特徴
個人タイムトライアルを終え、ツール一行は大急ぎでアルプスへと移動を開始する。つまり前日のフィニッシュ地から150kmほど西の、トゥールから1日は幕を明ける。ツールが訪れるのは2013年以来8年ぶりながら、パリ〜トゥールで毎年欠かさず訪れるお馴染みの町であり、スタート直後はよく知った風景……ロワール渓谷が誇るアンブロワーズ城やシュノンソー城を、この日のプロトンは反対側から眺める。
その後もパリとは逆の、南へと進路を取る。目指すはシャトールー。ちょうど10年前にカヴェンディッシュがツール区間全30勝中17勝目を挙げた地であり、今年もコース地形を見る限り、大集団スプリントフィニッシュが運命づけられている。なにしろ行く手には4級峠がひとつだけ。総合争いも山岳賞争いも活性化しようがない。
ただし強風が吹き付けた場合だけは、例外だ。なにしろ2013年トゥール〜サンタモン・モンロン区間は、途中で今年のフィニッシュ地シャトールー近郊を通過したのだが……恐ろしい横風分断が決まった日として記憶されている。最後に先頭集団に残ったのはたったの8人で、やはりこの時もカヴが勝利をさらった。
しかも今区間後半は「長い直線」と「直角」の連続だから、仕掛けるには極めて都合が良い。ラスト45kmはほぼ南への一直線だ。前日の個人タイムトライアルで打ち立てられた総合ヒエラルキーが、あっさりひっくり返ってしまう危険性も秘めている。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
44km/h | 46km/h | 48km/h | 44km/h | 46km/h | 48km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 14:05 | 14:05 | 14:05 | 21:05 | 21:05 | 21:05 |
72.6km地点 | 4級山岳 | 15:44 | 15:40 | 15:36 | 22:44 | 22:40 | 22:36 |
104.3km地点 | 中間スプリント | 16:27 | 16:21 | 16:15 | 23:27 | 23:21 | 23:15 |
160.6km地点 | ゴール | 17:44 | 17:34 | 17:26 | 0:44 | 0:34 | 0:26 |