コースの特徴
フランス西端フィニステール県(=地の果て県)で、第108回ツール・ド・フランスは幕を明ける。幾多の自転車チャンピオンを輩出してきたブルターニュ地方での開幕は、史上7回目。ブレストからツールのプロトンが走り出すのは、2008年に続く史上4回目だ。
13年前に初日マイヨ・ジョーヌを着たのがバルベルデなのだとしたら、今回もコースは、間違いなくパンチャーに微笑む。行く手には小さな起伏が延々と連なるアルモリカン山塊。スタート8.6km地点でいきなり最初の山岳(4級)が登場するし、そもそも初日に6つも山岳ポイントが組み込まれたのは21世紀のグランツールでは初めて。つまりマイヨ・ア・ポワ争いもいきなり加熱する。
この一帯はユネスコの自然遺産に申請中で、岩壁で縁取られた青い海や、森と牧草地が混在する「ボカージュ」など、コース周辺には雄大な風景が広がる。もちろん欧州屈指の自転車熱狂の地でもあり、白黒のブルターニュ旗を手に、多くの市民が応援に詰めかけるに違いない。
クライマックスは急坂フィニッシュ。全長3km、平均勾配5.7%のフォス・オ・ルー坂が、今大会最初の王者を選び出す。登り始め500mが平均9.4%、最大14%と最も厳しく、その後は徐々に勾配が下がっていくから……黄色いジャージに着替えるためには、このフォス・オ・ルー、すなわち「オオカミたちの穴」から真っ先に飛び出さねばならない。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
40km/h | 42km/h | 44km/h | 40km/h | 42km/h | 44km/h | ||
0km地点 | スタート地点 | 12:30 | 12:30 | 12:30 | 19:30 | 19:30 | 19:30 |
8.6km地点 | 4級山岳 | 12:43 | 12:42 | 12:42 | 19:43 | 19:42 | 19:42 |
27.2km地点 | 4級山岳 | 13:11 | 13:09 | 13:07 | 20:11 | 20:09 | 20:07 |
61.5km地点 | 3級山岳 | 14:02 | 13:58 | 13:54 | 21:02 | 20:58 | 20:54 |
115km地点 | 4級山岳 | 15:22 | 15:14 | 15:07 | 22:22 | 22:14 | 22:07 |
135.1km地点 | 中間スプリント | 15:53 | 15:43 | 15:34 | 22:53 | 22:43 | 22:34 |
150.7km地点 | 4級山岳 | 16:16 | 16:05 | 15:55 | 23:16 | 23:05 | 22:55 |
197.8km地点 | 3級山岳 ゴール |
17:27 | 17:13 | 17:00 | 0:27 | 0:13 | 0:00 |