コースの特徴
開幕から1週間目、今大会初の難関山頂フィニッシュが組み込まれた。自転車界の表現を用いるなら、誰がジロを勝てるかは分からないが、誰が勝てないのかが判明する日。長く厳しい1日の終わりに、とてつもない大惨害がもたらされるかもしれない。
英雄オデュッセウスがトロイア戦争後に帰還する道中で上陸した「人食い巨人の土地」とされるティレニア海岸の港町フォルミアから、不吉なステージは走り出す。選手たちを待つのは全長244km・6時間超のマラソン。今大会最長であるのはもちろん、今年のグランツールでも最長で、まさにクラシック並みの長距離戦である。
スタート直後には逃げを誘発しそうな上りもあるが、序盤130kmは比較的フラット。折り返し地点では、平地巧者が中間ポイントを争う余裕も残されている。しかしその後、イタリア半島の「背骨」アペニン山脈に分け入ると、否応なしにバトンは山男にわたる。今大会2番目に多い4600mの獲得標高は、ほぼ後半戦だけに集中しているのだ。
無印ながら15km・5%弱の山道で、早速ふるい分けが始まる。短い下りを経て、続いて2級山岳ロッカラーゾ(登坂距離6.9km、平均勾配6.5%、最大12%)へ。2020年大会で区間を争った時とは反対側から上り、ほぼ下ることなく、マイエッラ国立公園への絶景を眺めながら高原をひた走る。
走行距離が200kmに達したところで、一旦谷間へとダウンヒル。20kmの長い下りには、無数のヘアピンカーブが点在する。集中力を決して切らせてはならない。そして下りきった先の、10kmほどの短い谷間で息を整えたら、勝負の最終登坂へ。
19世紀にオーストリア軍が木造砦を築いたことから、ドイツ語のブロックハウス(丸太小屋)の名を冠する1級山岳(13.6km、8.4%)は、蛇行した細道のラスト10kmが平均9.4%という激烈さ。残り4.5km前後には、最大14%ゾーンも立ちはだかる。
1967年の初使用以来、「ブロックハウスを制した者はジロを勝てない」という不吉なジンクスがあった。ただし最後に登坂した2022年、ジロ登場7回目にして、ついに呪いは解かれた。6人のスプリントでこの山を制したジャイ・ヒンドレーが、最後にはジロも勝ち取ったのだ。
text:宮本あさか
| 残り距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | ||
| 244.0 km | オフィシャル スタート |
10:55 | 10:55 | 10:55 | 17:55 | 17:55 | 17:55 |
| 131.6 km | 中間SP | 13:22 | 13:29 | 13:37 | 20:22 | 20:29 | 20:37 |
| 77.6 km | 2級山岳 | 14:53 | 15:06 | 15:21 | 21:53 | 22:06 | 22:21 |
| 11.9 km | レッドブルKM | 16:17 | 16:34 | 16:53 | 23:17 | 23:34 | 23:53 |
| 0.0 km | 1級山岳 フィニッシュ |
16:50 | 17:11 | 17:33 | 23:50 | 00:11 | 00:33 |
