ジロ・デ・イタリア2026
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ジロ・デ・イタリアとは
ジロ・デ・イタリアとは
栄誉ある「マリア・ローザ」こと、ばら色に輝くリーダージャージを目指して男たちが凌ぎを削る
2026年ジロ・デ・イタリアのコース概要
最も美しく、最も過酷な最初のグランツール「ジロ・デ・イタリア」
ばら色の隊列が史上初めてブルガリアに飛び、2026年ジロ・デ・イタリアは、2年連続16回目の外国スタートを祝う。5月8日(金)から31日(日)まで、全21ステージに休息日2日と移動日1日を加えた全24日間の戦いは、黒海のビーチリゾートから華やかに幕を開ける。
第109回大会で最初に総合リーダージャージ「マリア・ローザ」を手にするのは、全23チーム・各8選手で構成されたプロトンの中でも、最も活きのいいスプリンターとなりそうだ。海岸線を進む第1ステージには、全長147kmを通してほぼ平坦なコースが用意された。バルカン半島の内陸部へと分け入る2日目こそ、パンチ力を要するフィナーレがねじ込まれたものの、首都ソフィアへ向かう第3ステージもまた、絶好のスプリントチャンスとなる。
今年で導入60周年を迎えるポイント賞を巡り、俊足たちの熾烈な競り合いは3週間に渡って繰り広げられる。スプリンター向けのステージは、過去5大会と比べて最多のトータル9区間。ナポリで、ミラノで、そして最終日のローマで、壮観な大集団フィニッシュが期待される。キング・オブ・スプリンターの証「マリア・チクラミーノ」は、いっそう輝きを増す。
総合優勝者に贈られる終わりのないトロフィー(トロフェオ・センサ・フィーネ)
244kmの超長距離ステージと、42kmの超ロングTT
ブルガリアを3日間かけて東から西へと横断した後、約1000kmの長距離移動を経て、ジロ一行は本国イタリアへと上陸する。「長靴」とも形容される半島の南端、いわゆる足指の付け根から、いよいよ本格的なイタリア一周の始まりだ。イオニア海、ティレニア海、さらにはアドリア海と、5月の海を望みながら、プロトンは徐々に北を目指す。
第7ステージでは半島の「背骨」アペニン山脈を越え、1級山岳ブロックハウスで、大会最初の山頂フィニッシュを争う。しかもコース全長は244kmという、今年のグランツール最長の過酷なマラソンステージだ。自転車レースの現代化に合わせてジロの走行距離も短縮傾向にあり、個人タイムトライアルを除く平均ステージ距離は171kmに収まるものの、それでも200km超は5区間を数える。ツール・ド・フランス(1区間)やブエルタ・ア・エスパーニャ(3区間)と比較しても、やはりジロはずば抜けて長い。
休息日明けの第10ステージ、個人タイムトライアルもまた、1区間あたりのTT距離としては今年の3大ツール最長にして、この10年間で最長クラス。実に世界選手権並みの長さであり、しかもほぼ完全なフラットコースであるがゆえに、総合を争うクライマーにとっては試練の42kmとなる。
いくつもの難関山岳が選手たちを待ち受ける
歴史と伝説に彩られた3週間
トスカーナで行われるタイムトライアルは、ジーノ・バルタリに捧げるステージでもある。1937年大会、まさしく今回と同じヴィアレッジョ〜マッサ区間で、ジロ総合3勝のバルタリはマリア・ローザを身にまとった。
第12ステージのフィニッシュ地ノーヴィ・リグーレでは、「カンピオニッシミ博物館」の前を通過し、ジロ総合2勝コンスタンテ・ジラルデンゴとジロ5勝ファウスト・コッピという伝説的王者たちの偉業を称える。ご存知コッピの名は、第19ステージの標高2233mパッソ・ジャウのにて、「チーマ・コッピ」として再登場。青い山岳賞ジャージ「マリア・アッズーラ」を狙うクライマーたちの、熱意を大いにかきたてる。
そして第20ステージ、今大会最後の山頂フィニッシュには、1998年にマルコ・パンターニが制したピアンカヴァッロが選ばれた。この年にジロ・ツールの「ダブルツール」を達成した英雄の足跡をたどるとともに、この日は、50年前に1000人近くの命を奪ったフリウリ地震にも思いを寄せる。
イタリア全土を熱狂が駆け抜ける21日間
高山を舞台に、最終週の極限バトル
2026年大会の累計獲得標高は48700m。「史上最難関」と謳われた昨大会の52350mに比べれば、数字の上ではそれほどクレイジーではないように見える。
しかし、石畳を含む坂道フィニッシュ(第2ステージ)、クラシックさながらの激坂バトル(第8ステージ)、さらには海抜1mから1471mまでほぼ一気に駆け上がる第9ステージなど、ジロ開催委員会はあの手この手で選手たちの脚を痛めつける。そして舞台が北に移ると、例年通り、アルプスの険しい高峰群が総合争いを演出する。
ラスト8日間には、難関山頂フィニッシュが4つも詰め込まれた。フランス語圏で繰り広げられる14日目は、133kmと比較的短距離ながら、ヨーイドンで登り始めて最終的に獲得標高は4350mにも至る。終日スイスで繰り広げられる第16ステージは、全長113kmとさらに短く、しかし道の果てには長い急勾配が待ち受ける。
中でも第19ステージこそが、今ジロの最難関を誇る「タッポーネ」。全長151kmのコース上には、チーマコッピを含む6つの山岳がのこぎりの歯のように連なり、獲得標高は今大会最多の5000mにも達する。地獄のようなステージの翌日は、ピアンカヴァッロのダブル登坂も襲いかかる。ジロ最後の週末には、いつだって何かが起こる。最後の山を登り終えるその瞬間まで、マリア・ローザの行方は決して定まらない。
全長3466kmの美しき旅の締めくくりは、今年もローマ。過去と現代とが交差する「永遠の都」を、ピンクのプロトンが猛スピードで駆け抜け、「永遠に終わらないトロフィー」に、2026年大会総合覇者の名が厳かに刻み込まれる。
フィナーレはローマ。各地の景観や世界遺産などもレースの見どころのひとつ