コースの特徴
ジロにとって最終日は「ご褒美」ではない。他の2つのグランツールのように、パレード走行でのんびり記念撮影や乾杯を楽しむ時間などない。過去20年の半分は、たしかにスプリンターたちに輝く機会を与えてきたが、もう半分の10回は、個人タイムトライアルでばりばりの真剣勝負。特に過去10年間で3度のマリア・ローザ交代、1度の表彰台入れ替えが実現している!
30.3kmの全力疾走。道幅は広く、直線が多く、いわゆるスペシャリスト向き。線の細いクライマーたちはできる限り損失を抑えねばなるまい。中間計測ポイントは9.2km地点と19.7km地点の2回で、開催委員会の計算によればフィニッシュタイムは32〜34分程度となりそうだ。
ラスト1kmには3つの直角カーブと、250m程度のパヴェ区間が待ち構える。最後の最後まで集中力を切らしてはならない。そしてミラノ中心地の、荘厳なるドゥオーモ広場に最後の選手がたどり着いた瞬間、2021年のイタリア一周は大団円を迎える。ピンク色の祝祭は幕を閉じ、90年目のマリア・ローザと「終わりのないトロフィー」が、5月の英雄を美しく飾り上げる。
text:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | フィニッシュタイム | ||
---|---|---|---|---|
53km/h | 55km/h | 57km/h | ||
0km地点 | スタート | 00'00" | 00'00" | 00'00" |
9.2km地点 | 中間計測 | 11'09" | 10'43" | 10'19" |
19.7km地点 | 中間計測 | 23'18" | 22'24" | 21'35" |
30.3km地点 | ゴール | 34'19" | 33'03" | 31'53" |