コースの特徴
終わりのないトロフィーが、永遠の都で光り輝く。前夜東アルプスの麓で総合争いを終えたジロ一行は、選手たちは飛行機で、大多数のスタッフは陸路で、約550km離れた首都ローマへと大移動。そして5月最後の日曜日の、午後遅く、歓びあふれた凱旋パレードへと走り出す。
2年連続でローマが最終スプリントの舞台に選ばれた。1年前はマーク・カヴェンディッシュがグランツール区間54勝目を祝ったが、今年は果たして、どんなスプリンターが栄光をつかみ取るのだろうか。全長125kmのコースは、構成自体は昨年と同じ。新都心エウローパ地区から走り出し、まずは最後にもう一度だけ海を見に行く。ただ1年前はあっけなく海岸で折り返したが、今回のプロトンには、初夏のビーチをゆっくりと眺める時間も与えられる。
9.5kmのサーキットを8周回
周回コースはほんの少し短縮された。全長13.6kmのサーキットコースを6回巡る代わりに、9.5kmのサーキットを8周回。つまり歴史的旧市街を、より集中して、たくさん巡る。沿道に詰めかけたファンたちも、去年より2回多く、選手通過を楽しめるというわけだ。
もちろん画面越しに応援する我々も、プロトンの背後に点在する、たくさんの歴史的建造物や遺跡をじっくり堪能することができる。都市の象徴コロッセオからローマ歴代皇帝の像が点在するフォリ・インペリアリ通り、さらには古代遺跡群フォロ・ロマーノにナヴォーナ広場、サンタンジェロ城、カラカラ浴場etc...。
ひどくコーナーの多い周回コースで、しかも「サンピエトリーニ(ローマ歴史的地区に特有の石畳)」が敷き詰められたホームストレートの上で、3週間で最後の全力疾走。勇壮な大集団フィニッシュで戦いは幕を下ろし、マリア・ローザを筆頭とした英雄たちの名は、ジロの長く豊かな歴史に永遠に刻まれるのだ。
text:宮本あさか
関連観光スポット
最終日のステージとなるローマは、言わずと知れた歴史的な建造物の宝庫。その一つ、『カラカラ浴場』は216年にローマ帝国第22代皇帝カラカラ帝がローマ市街の南端付近に造営したローマ浴場。
イタリアの世界遺産「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」に含まれており、性別や皮膚の色、貧富に関わらず格安の料金で入場できたため、連日多くのローマ市民が集まっていた。337m × 333m、総面積約11万平方メートルにもおよぶ巨大な浴場は、一度に1600人を収容するほどの規模。冷浴室、熱浴室など各種の浴室のほか、体育室や図書室などの施設もあった。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 42 km/h | 40 km/h | 38 km/h | ||
オフィシャル スタート |
125.0 km | 15:35 | 15:35 | 15:35 | 22:35 | 22:35 | 22:35 |
中間SP | 57.0 km | 17:17 | 17:22 | 17:28 | 00:17 | 00:22 | 00:28 |
インテルジロ | 36.6 km | 17:45 | 17:52 | 17:59 | 00:45 | 00:52 | 00:59 |
中間SP | 19.0 km | 18:09 | 18:17 | 18:26 | 01:09 | 01:17 | 01:26 |
フィニッシュ | 0.0 km | 18:33 | 18:43 | 18:52 | 01:33 | 01:43 | 01:52 |