コースの特徴
一旦アルプスを抜け出して、つかの間の平地を満喫する。数々の難関を乗り越えてきたスプリンターたちにとっては、ご褒美のようなステージ。3日後の最終スプリントのリハーサルも兼ねて、思いっきりトップスピードでもがきたい。
イタリア指折りの小さな自治体で……いわゆる東京ドーム約3個分程度のフィエラ・ディ・プリミエロから、下り基調でステージは走り出す。17.6km地点で小さな4級山岳を終えれば、もはや目立つ難所は存在しない。総合系チームは静かな1日を望み、スプリンターチームはセオリーに則って、集団牽引に勤しむのだろう。
大会序盤からこつこつ小さな副賞ポイントを貯めてきた選手たちにとっては、つまり絶好の機会。フーガ賞や中間ポイント賞、さらにはインテルジロ賞の上位勢が、逃げを盛り上げてくれるはずだ。
1つ目の中間ポイント前後に小さな起伏が2つ隠れているけれど、普通の状態であれば、平地巧者の邪魔にはならない。道が完全にフラットとなり、直線と直角のみで描かれるラスト80kmは強風も指摘されるが、油断さえしなければスプリンターを罠にはめるほどではない。
衝撃的な逃げ切り勝利が生まれるかも
敵はむしろ、これまでの17日間で蓄積してきた疲労。また開幕時に比べてスプリンターの数も大幅に減っているに違いなく、自ずと集団牽引に加わるチームの数も多くはない。だからこそ3週目の平坦ステージでは、時に2022年や2019年の第18ステージのように、衝撃的な逃げ切り勝利も生まれる。もしくは2020年の第19ステージのように、ど平坦にも関わらずプロトンは追走を完全に放棄し、のんびりと1日を終える場合も。
果たしてこの日のパドヴァでは、どんな結末が待ち受けているのか。ラスト1kmには、直角カーブが2つ潜んでいる。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第18ステージのゴールであるパドヴァは、ヴェネツィアから西に40kmにある小さな街。中心部には、イタリアで2番目に歴史のあるパドヴァ大学をはじめ、歴史的な建物が数多く現存している。市街地の南側、貴重な聖遺物が保管されている聖アントニオ大聖堂には年間650万人が訪れるという。
街の北側にある『スクロヴェーニ礼拝堂』は、2021年に登録された世界遺産「パドヴァの14世紀フレスコ作品群」を構成する8つの建築物の中でも特に有名。天井、壁面に描かれた一連のフレスコ画のテーマは、聖母マリアの生涯とキリストの生涯。見渡す限りにフレスコ画が広がる様は圧巻だ。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
オフィシャル スタート |
178.0 km | 13:10 | 13:10 | 13:10 | 20:10 | 20:10 | 20:10 |
4級山岳 | 160.4 km | 13:36 | 13:38 | 13:39 | 20:36 | 20:38 | 20:39 |
中間SP | 110.1 km | 14:42 | 14:47 | 14:52 | 21:42 | 21:47 | 21:52 |
インテルジロ | 71.2 km | 15:31 | 15:38 | 15:46 | 22:31 | 22:38 | 22:46 |
中間SP | 46.5 km | 16:03 | 16:11 | 16:20 | 23:03 | 23:11 | 23:20 |
フィニッシュ | 0.0 km | 17:02 | 17:13 | 17:24 | 00:02 | 00:13 | 00:24 |