コースの特徴
活気ある初日を過ごしたマリア・ローザ争いは、いきなり重大局面を迎える。大会2日目にして、気の早い山頂フィニッシュ!マルコ・パンターニの神話が刻み込まれた聖地オロパが、強豪たちを早くもふるいにかける。
トリノ北部のサンフランチェスコ・アル・カンポから走り出すと、幸いにも、序盤100kmほどは平坦基調。ジロおなじみの「フーガ賞」やら「中間ポイント賞」を狙う者たちにとっては、大切なチャンスとなりそうだ。いまだ出番のないスプリンターたちも、中間ポイントで「マリア・チクラミーノ」に向けたちょっとした戦いを繰り広げてくれるかもしれない。また106.6km地点では20年ぶりに復活した「インテルジロ賞」の、立て続けに登場する2つの3級山岳では「山岳賞マリア・アッズーラ」のポイントを収集したら、いよいよ主導権は総合本命たちの手に渡る。
稀代の山岳王の神話が残る聖地
第2ステージで早々に山頂勝負が行われるのは、1989年以来であり、その舞台にはユネスコの世界遺産に登録された「聖なる山」が選ばれた。サンチュアリオ・ディ・オロパの礼拝堂群へと誘う全長11.8km・平均勾配6.2%の山道は、中盤から一気に難度を増す。途中1.5kmに渡って9.5%の激勾配ゾーンが待ち構え、その後もあちこちで10%超が顔を出す。しかも小さなうねりをはらんだ巡礼路では、勾配は決して安定せず、一定の登坂リズムを保つことは難しい。
2017年大会では、ピンクジャージ姿のトム・デュムランが、ライバルたちを3秒差でかわして栄光をもぎ取った。一方で2014年大会には逃げ切り勝利を見届けたオロパの山だが、この山の名を永遠に轟かせるのは、やはり1999年大会にパンターニが成し遂げた「ラスト8kmで49人ごぼう抜き」。稀代の山岳王の没後20周年を迎えた今年、ジロ伝統の山は、新たな快挙を待っている。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第2ステージの到着地点となる県都ビエッラの隣町には、ピエモンテ州で最も保存状態の良い中世の要塞建造物のひとつと言われている『カンデロ』がある。その中で何世紀にもわたってほとんど変わっていない、集落のシンボルが「リセット」だ。
難攻不落の位置に建てられており、補給所や倉庫として使用され、攻撃を受けた際には家畜とともに避難場所としても使われていたという。中世のイタリアをほとんどそのまま感じることができる“エモい”スポット。毎年春にはフラワーショーが行われている。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | 41 km/h | 39 km/h | 37 km/h | ||
オフィシャル スタート |
161.0 km | 13:05 | 13:05 | 13:05 | 20:05 | 20:05 | 20:05 |
中間SP | 67.1 km | 15:06 | 15:12 | 15:18 | 22:06 | 22:12 | 22:18 |
インテルジロ | 54.4 km | 15:28 | 15:35 | 15:43 | 22:28 | 22:35 | 22:43 |
3級山岳 | 38.3 km | 15:54 | 16:03 | 16:13 | 22:54 | 23:03 | 23:13 |
3級山岳 | 23.6 km | 16:17 | 16:27 | 16:38 | 23:17 | 23:27 | 23:38 |
中間SP | 10.9 km | 16:32 | 16:42 | 16:54 | 23:32 | 23:42 | 23:54 |
1級山岳 フィニッシュ |
0.0 km | 16:59 | 17:13 | 17:27 | 23:59 | 00:13 | 00:27 |