コースの特徴
イタリア王国最初の首都から、イタリア共和国の現首都へ。トリノ郊外ヴェナリア・レアーレの宮殿から走り出す2024年のばら色のレースは、21日間・3400.8kmかけて、永遠の都ローマへとたどり着く。
2011年大会はヴェナリア・レアーレとトリノを結ぶチームタイムトライアルでスタートし、2021年のトリノ開幕も個人タイムトライアルだったが、今年はいきなり全長140kmのラインレース。アップダウン満載の、パンチャー向けコースが用意された!
序盤45kmほどは平坦な道を行く。大急ぎでウォーミングアップを終えたら、そこからジロ一行は3つの山岳に挑みかかる。まずは小さな4級山岳で足慣らし。続いてステージ中盤では、秋のミラノ〜トリノでおなじみの3級スペルガが登場する。ただ今回はいつもの西側=9%の激坂側からの登坂ではなく、平均勾配4.4%・最大11%の東側からアタック。そこから南へと下っていく。
開幕日から2級山岳は21世紀のジロにおいて初
この日の目玉はむしろ、フィニッシュ手前22kmに立ちはだかる2級コッレ・マッダレーナだろう。少なくとも開幕日に2級山岳が用意されたのは21世紀のジロにおいては初めてで、登坂距離6.1%、平均勾配7.4%、最大11%の坂道が、プロトンを小さく絞り込む役割を果たす。
ちなみに2022年第14ステージでスペルガ→マッダレーナの連続登坂が行われた際、サイモン・イェーツが勝利への一発を打ちおろしたのは、フィニッシュ手前5kmの小さなでっぱりだった。今年はフィニッシュ手前3kmに、サン・ヴィートの小くて厳しい登りが待っている。登坂距離1kmで、平均勾配9.8%、最大16%の激坂。その後のひどくトリッキーな下りと、川沿いに引かれた500mの最終ストレートの果てに、2024年初のマリア・ローザが誕生する。
text:宮本あさか
関連観光スポット
初日のフィニッシュ地点となるトリノ。シンボルタワーであるモーレ・アントネリアーナ内には、『国立映画博物館』がある。1895年、フランスのリュミエール兄弟が初期の映画装置「シネマトグラフ」を発明。翌年にはイタリアでも披露され、いち早くシネマトグラフの操作を会得したトリノ出身の写真家が、国内初の映画カメラマンとなった。これがイタリア映画史のスタートと言われている。
5階建ての博物館の中には、映画フィルムや当時の告知ポスター。録音テープ、書籍、記録文書、衣装、小道具など200万点以上を所蔵。映写技術の歩みが実物や実機とともに紹介されており、イタリア映画史を堪能できる。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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44 km/h | 42 km/h | 40 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 40 km/h | ||
オフィシャル スタート |
140.0 km | 13:55 | 13:55 | 13:55 | 20:55 | 20:55 | 20:55 |
4級山岳 | 91.6 km | 14:56 | 14:59 | 15:02 | 21:56 | 21:59 | 22:02 |
中間SP | 82.1 km | 15:09 | 15:12 | 15:16 | 22:09 | 22:12 | 22:16 |
3級山岳 | 61.5 km | 15:38 | 15:43 | 15:49 | 22:38 | 22:43 | 22:49 |
インテルジロ | 35.3 km | 16:10 | 16:17 | 16:24 | 23:10 | 23:17 | 23:24 |
2級山岳 | 21.9 km | 16:38 | 16:47 | 16:56 | 23:38 | 23:47 | 23:56 |
中間SP | 9.6 km | 16:52 | 17:02 | 17:12 | 23:52 | 00:02 | 00:12 |
フィニッシュ | 0.0 km | 17:05 | 17:15 | 17:26 | 00:05 | 00:15 | 00:26 |