タコ・ファンデルホールン
タコ・ファンデルホールンTaco VAN DER HOORN
- チーム
- アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ
- 生年月日
- 1993年12月4日
- 身長/体重
- 187cm/73kg
- 国籍
- オランダ
- Strava
- Taco van der Hoorn
- @TacovanderHoorn
- tacovanderhoorn
- Taco van der Hoorn
- Archive
- 2023・2022
- 【Past results】
- ジロ・デ・イタリア:区間1勝
- 2017年:スハール・セルス優勝、ドワーズ・ドール・ヘット・ハウトラント 2位
- 2018年:プリムス・クラシック優勝、ベネルクス・ツアー区間優勝、パリ〜トゥール9位
- 2019年:オムロープ・ファン・ヘット・ハウトラント3位
- 2021年:オムロープ・ファン・ヘット・ハウトラント優勝、ベネルクス・ツアー区間優勝、ツール・ド・ポローニュ アクティブライダー賞、アントワープ・ポート・エピック2位
- 2022年:ブリュッセル・サイクリング・クラシック優勝、クールネ〜ブリュッセル〜クールネ10位
- 2023年:クールネ〜ブリュッセル〜クールネ4位
自分が勝つためには逃げるしかない。逃げなければゼロだ。
その言葉通り、2022年ツールの石畳ステージでも逃げた。序盤から逃げ続け、フィニッシュスプリントではハンドルを投げた……が、僅差の2位。前年のジロ第3ステージ以来の、自身2度目のグランツール区間優勝はならなかった。
2018年にはレースはおろか、日常生活を取り戻すことさえ諦めていた。クロスバイクの落車で頭部を打ち、脳震盪の恐ろしさを知った。頭痛や目眩、吐き気で長時間起き上がることもできず、暗くした部屋で横になってばかりの生活が5ヶ月続いた。シティバイクで家の周りを4分走る練習から始め、医師から本格的なトレーニングの許可が出たのは事故から7ヶ月後の2018年6月のこと。その僅か2か月後のビンクバンク・ツアーでも、秋のプリムス・クラシックでも、序盤から粘り強く逃げて勝利をものにした。一時WTチームの席を失うなど紆余曲折もあったが、現チームには創設以来初のグランツール区間優勝を献げることもできた。
2023年もこれまでと同じように走るだけ。昨年に続き、今年もクールネで逃げた。ビッグレースであるミラノ〜サンレモでもルーベでもチャンスを狙っていく。
身体運動科学を大学院で勉強したり、1986年もののフォルクスワーゲンのT3を自分でレストアしたり、レース以外にも興味が広い。オフ期間中、このT3に泊まりこんでフランドル・クラシックとミラノ〜サンレモの下見をしたこともある。元チームメートのJ・ファンシップ選手と長く共同生活をしていたが、冬のトレーニングを考慮して最近アンドラに移住した。名前は、アトランタ五輪でオランダホッケーチームを金メダルに導いたタコ・ファン・デン・ホナートにちなんでいるそうだが、本人はホッケーファンという訳ではなく、地元のヒーロー、セバスティアン・ラングフェルドのファンクラブに入っていたそう。
text:寺尾真紀