コースの特徴
長い旅の終着駅。マイヨ・ロホを巡る争いは、前夜にすべて決着がついた。ひときわ山の多い3週間で、死闘を繰り広げてきたライバルたちは、今やリラックスして、互いの健闘を称え合う。2023年最後のグランツールが、静かに、華やかに、幕を下ろす。
3年前、コロナ禍の真っ最中のブエルタは、わずか18ステージしか開催できなかった。その最終日に、選手たちを温かく送り出したサルスエラ競馬場から、改めてプロトンは最後のステージへと走り出す。100kmをほんの少し超えただけの短距離ステージの、約半分は、のんびりとした風景が見られることだろう。自転車界の不文律によれば、最終日の周回コース入場までは、パレードランと決まっている。
残り52.2kmでマドリード周回コースのフィニッシュラインを越えると、それを合図に、いよいよ本気の戦いが始まる。目抜き通りを贅沢に使った、Tの字型の周回コースは、大会最後の飛び出しで大いに賑わうはずだ。2度目のフィニッシュラインでは、今大会最後の中間ポイントも待っている。もしもいまだ緑ジャージの持ち主が決まっていない場合は、この日1回目のスプリントが見られるかもしれない。
全長5.8kmのコースの、周回を重ねるうちに、緊迫感はぐんぐん増していく。スプリンターチームが隊列を組み上げ、逃げを追い詰め、10度目のフィニッシュラインにトップスピードで雪崩れ込んで行く。シベレス広場に夕闇が近づき、街角に美しい明かりが灯り始める頃、2023年ブエルタは大団円を迎える。
文:宮本あさか
Difference in height
高低差図
Time schedule
タイムスケジュール
距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | 40 km/h | 38 km/h | 36 km/h | ||
0 km地点 | スタート | 17:19 | 17:19 | 17:19 | 00:19 | 00:19 | 00:19 |
54.7 km地点 | 中間SP ボーナスタイム |
18:41 | 18:45 | 18:50 | 01:41 | 01:45 | 01:50 |
101.1 km地点 | フィニッシュ | 19:50 | 19:58 | 20:07 | 02:50 | 02:58 | 03:07 |